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短報
脊髄小脳変性症患者におけるICARSと他の重症度・ADL評価との経時的変化の比較
著者: 朝日達也1 近藤隆春2 猪爪陽子3 小山英央4 大日向真理子3 玉虫俊哉3 小林量作5 羽崎完6 竹田恵4
所属機関: 1独立行政法人国立病院機構東京医療センターリハビリテーション科 2独立行政法人国立病院機構長野病院 3独立行政法人国立病院機構さいがた病院 4上越地域医療センター病院リハビリテーションセンター 5新潟医療福祉大学医療技術学部理学療法学科 6畿央大学健康科学部理学療法学科
ページ範囲:P.591 - P.593
文献購入ページに移動慢性進行性の経過をたどる脊髄小脳変性症(spinocerebellar degeneration:以下,SCD)に対して,経時的変化を追跡でき,各進行時期に対応できる検査法が必要である1).リハビリテーションの施行に際し,疾患・障害の進行を捉えることは,治療目標の設定や直接治療効果を判定する上で重要な要素である.しかしながら,これまでの検査表2~5)は,移動能力,バランス機能に注目して重症度分類を行っているため,SCDの症状,障害を総体的に捉えきれない側面があった.そのため,SCDの病型や進行速度,個体差の差異などから経時的な変化を読み取りにくい一面があり,協調運動障害の詳細を把握するには困難であった.International Cooperative Ataxia Rating Scale(以下,ICARS)6)は,協調運動障害の総合評価として薬効判定などにも用いられる検査法で,19項目,総点数100点(重症ほど高点数)として構成される.
本研究の目的は,ICARS,望月の重症度分類(以下,重症度分類),Barthel index(以下,BI)の3つの検査法を用いてSCD患者の1年間の変化を追跡し,ICARSの有用性について検討することである.
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