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文献抄録
急性期片麻痺患者の感覚と機能回復に対する手関節および手指への電気刺激について
著者: 斎藤信夫1
所属機関: 1健康科学大学健康科学部理学療法学科
ページ範囲:P.596 - P.596
文献購入ページに移動 目的:本研究の目的は,急性期脳卒中患者の麻痺側上肢の感覚運動と機能の回復について,神経発達学的練習に短期間の電気刺激療法を加えることによる効果を調べることである.
方法:36名の急性期の初回発症脳卒中患者を対象とし,TENS群(平均年齢69.5±14.0歳,男性3,女性15,発症後経過日数9.5±3.6日),と対照群(平均年齢66.7±11.2歳,男性12,女性6,発症後経過日数9.8±5.9日)に2分した.すべての患者に対して,ボバースアプローチに基づく1日1時間の治療を10日間行い,TENS群にはそれに加え,総指伸筋と橈骨手根伸筋への1日1時間の電気刺激療法を10日間行った.電気刺激装置は,2チャンネルの小型TENS(TX-5M, ModelSD-606M;Data Teknik Tic, Izmir)を用い,パルス周波数2Hz,パルス幅260μs,波形は非対称性双方向性の矩形波を使用し,出力は手と指の最大伸展を出現させる最小の値を利用した.治療前後に,Kentによる手指の運動覚と位置覚の点数化と,Katrakによる手の機能テストと動きスケールによる点数化を行い比較した.治療前後における運動覚と位置覚の群間比較にはχ2乗検定を行い,群中の治療前後の比較にはMcNemarのχ2乗検定を使用した.手の機能と動きについては,群間比較をMann-WhitneyのU検定で行い,群中の比較にはWilcoxonの順位和検定を用いた.有意水準は5%未満とした.
方法:36名の急性期の初回発症脳卒中患者を対象とし,TENS群(平均年齢69.5±14.0歳,男性3,女性15,発症後経過日数9.5±3.6日),と対照群(平均年齢66.7±11.2歳,男性12,女性6,発症後経過日数9.8±5.9日)に2分した.すべての患者に対して,ボバースアプローチに基づく1日1時間の治療を10日間行い,TENS群にはそれに加え,総指伸筋と橈骨手根伸筋への1日1時間の電気刺激療法を10日間行った.電気刺激装置は,2チャンネルの小型TENS(TX-5M, ModelSD-606M;Data Teknik Tic, Izmir)を用い,パルス周波数2Hz,パルス幅260μs,波形は非対称性双方向性の矩形波を使用し,出力は手と指の最大伸展を出現させる最小の値を利用した.治療前後に,Kentによる手指の運動覚と位置覚の点数化と,Katrakによる手の機能テストと動きスケールによる点数化を行い比較した.治療前後における運動覚と位置覚の群間比較にはχ2乗検定を行い,群中の治療前後の比較にはMcNemarのχ2乗検定を使用した.手の機能と動きについては,群間比較をMann-WhitneyのU検定で行い,群中の比較にはWilcoxonの順位和検定を用いた.有意水準は5%未満とした.
参考文献
Yozbatiran N, et al:Electrical stimulation of wrist and fingers for sensory and functional recovery in acute hemiplegia. Clin Rehabil 20:4-11, 2006
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