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書評
―鈴木重行編著―「IDストレッチング[第2版]」 フリーアクセス
著者: 岡西哲夫1
所属機関: 1藤田保健衛生大学衛生学部
ページ範囲:P.548 - P.548
文献購入ページに移動さて,解剖学・神経生理学の知識に精通するとはどのようなことなのか,それは,解剖書に記載されている筋の名前を単に羅列的に覚えることではなく,一つの筋あるいは周辺の筋の立体的な構造(三次元的構造)を体表に投射して覚えた知識であり,いわゆる臨床に役立つ生きた知識の習得のことであろう.そのことは,「第3章IDストレッチング」「第4章IDストレッチングの実際」において,随時,ターゲット筋だけでなく周辺筋との関連が三次元的にカラーでイラスト化され,しかもIDストレッチングの実際をカラー写真と同時に目にすることができることから確信できる.まさに,生きた知識の習得が治療法の展開において必須となることの教授と受けとめたい.神経生理学的知識においては,等尺性収縮をリラックスしている筋に対して行うと,逆に筋の緊張を助長する危険があることの理解は臨床において重要である.
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