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体軸回旋テストと歩幅との関係―自動体幹テストの臨床的意義
著者: 城下貴司1 野村紗弥可2 松浦武史2
所属機関: 1増本整形外科クリニック 2独立行政法人国立病院機構村山医療センターリハビリテーション科
ページ範囲:P.783 - P.788
文献購入ページに移動歩行における骨盤回旋動作の重要性を,Saundersら1)はコンパス歩行という理論的模型を用いて,「骨盤回旋が欠如された歩行は,重心の上下運動が大きく出現し効率的な動きが阻害される」と説明している.横山ら2)は歩行動作における肩甲帯や骨盤帯の回旋動作について,肩甲帯の回旋と骨盤帯の回旋は同時に相反するパターンとはならない位相のずれを認めたと報告している.この位相のずれについて,小川3)は「位相のずれが1歩行時の1/2周期でなく約1/4周期であることは,骨盤の前進と上肢の振りが1歩行周期の1/2周期ずれていれば,もっとも体軸の捻転バランスをとりやすいために肩甲帯部は上肢に先行して捻転を起こし,このときの位相のずれが約1/4周期である」とし,この位相のずれによる逆回旋を,大里ら4,5)はcounter-rotationと呼んでいる.その他,歩行動作において各部位での回旋運動の報告6~10)がある.
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