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編集後記 フリーアクセス
著者: 内山靖
所属機関:
ページ範囲:P.872 - P.872
文献購入ページに移動専門職は,良心と法律ならびに専門の知識と技術を十分に理解したうえで,対象者の立場に立った判断と適用には一定の裁量が与えられている.越権や独善は厳に慎まなければならないが,裁量権を放棄したマニュアルの遂行のみでは専門職の存在意義はない.最近ではエビデンスに基づく医療の展開が求められているが,これはガイドラインを遵守することではない.あくまでも,最善のエビデンスを目の前の対象者に思慮深く適用する過程であり,その臨床判断能力こそが専門職に期待されているものである.かつて,“私がルールブックだ”といった審判がいたが,1つの判断をすることに責任をもち併せて判断を避けることがあってはならないと感じる.
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