文献詳細
文献概要
入門講座 検査測定/評価・5
感覚
著者: 永冨史子1
所属機関: 1川崎医科大学附属病院リハビリテーションセンター
ページ範囲:P.925 - P.930
文献購入ページに移動単純な要素的刺激を主観的に「感じる」と認める働きを,感覚(sensation)といい,刺激の強度,質,時間的経過などを弁別する働きまでも含むと知覚(perception)という.物の概念や識別など,さらに高次の働きを認知(cognition)という.一般に感覚と知覚は区別なく扱われ,検査されることが多い.感覚は,感覚受容器―感覚神経―感覚中枢(感覚野)のネットワークで「感じ」られる.この経路のいずれかに何らかの病態が疑われるとき,感覚検査の適応となる.
理学療法における感覚検査の意義を表1に示す.感覚障害は神経学的症状であると同時に,治療内容・リスク管理に影響する重要な情報である.感覚障害が重篤ならば運動学習の阻害因子となり,また外傷・熱傷などのリスクも高い.病変部位や感覚障害の程度は治療計画にも影響する.
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