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特集 大腿骨―整形外科的治療と理学療法
大腿骨骨幹部・顆部骨折の整形外科的治療法と理学療法
著者: 笘野稔1
所属機関: 1専門学校川崎リハビリテーション学院理学療法学科
ページ範囲:P.983 - P.989
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大腿骨骨幹部骨折および顆部骨折は,高齢者では骨粗鬆症を基盤に持つため,低エネルギー外傷として生じることが多い.一方,若年者においては,交通事故や労働災害などによる高エネルギー外傷として生じることが多いため,骨折型は粉砕骨折や開放骨折となり,軟部組織損傷,多発外傷を合併することも珍しくない.このように,高齢者と若年者では骨折時の状況や手術療法が異なるため,同様に論じることには無理がある.本稿では,特に若年者の高エネルギー外傷による骨折に対して行われる整形外科的治療法,および理学療法について述べる.
大腿骨骨幹部骨折および顆部骨折は,高齢者では骨粗鬆症を基盤に持つため,低エネルギー外傷として生じることが多い.一方,若年者においては,交通事故や労働災害などによる高エネルギー外傷として生じることが多いため,骨折型は粉砕骨折や開放骨折となり,軟部組織損傷,多発外傷を合併することも珍しくない.このように,高齢者と若年者では骨折時の状況や手術療法が異なるため,同様に論じることには無理がある.本稿では,特に若年者の高エネルギー外傷による骨折に対して行われる整形外科的治療法,および理学療法について述べる.
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