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特集 大腿骨―整形外科的治療と理学療法
―大腿骨疾患に重複障害を合併した難渋症例の理学療法―頻回脱臼により人工股関節再置換術が必要となった1症例―アライメントと筋力の視点から
著者: 齋藤務1 西坂文章2 武田芳夫1 永吉理香1 西野仁1 福田寛二12
所属機関: 1近畿大学医学部附属病院リハビリテーション部 2近畿大学医学部附属病院整形外科
ページ範囲:P.997 - P.1001
文献購入ページに移動人工股関節全置換術(total hip arthroplasty:THA)後の脱臼は,日常生活動作(ADL)を狭小させ,生活の質(QOL)に影響する重大な合併症である.脱臼を予防するためには,良い手術内容・軟部組織の良好な回復・良い患者教育が重要であり1),医師・看護師・理学療法士・作業療法士などの医療スタッフが連携する必要がある.特に,理学療法を行うにあたり,術式や術後アライメントに筋機能が影響されやすいため,医師との情報交換は脱臼などのリスク管理につながるほか,治療プログラム立案のためにも重要である.
本稿では,人工股関節の頻回脱臼を認めた原因として,インプラントのアライメント不良と外転筋力の低下が考えられ,人工股関節再置換術(以下,再置換術)を施行した症例の理学療法について報告する.
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