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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル41巻3号

2007年03月発行

文献概要

1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?

経管栄養

著者: 倉恒ひろみ1

所属機関: 1川崎医科大学附属病院

ページ範囲:P.227 - P.227

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 経管栄養とは,口から食べ物,水分などを摂取できない,あるいは摂取が不十分な方において,鼻腔や胃瘻・腸瘻から消化管に挿入したチューブを通して,流動物を胃・十二指腸・小腸に送り栄養を摂取させることである.様々な原因で低栄養状態や消化・吸収機能に問題がある場合に,栄養チューブを通して人工的に調整された経腸栄養剤を注入し,栄養管理を行う.患者の栄養状態を改善し,免疫力や基礎となっている疾患に対する治癒力を高めるために行われている.

 栄養ルートとしては必要栄養量が口から補給できるようになればこれを選択し,不足分がわずかであれば末梢静脈栄養(peripheral parenteral nutrition:PPN)で補う.しかし,経口で十分な補給ができない場合には,静脈栄養か経腸栄養(enteral nutrition:EN)を選択する.消化管が機能している場合は経腸栄養剤を経管投与し,機能していない場合は鎖骨下静脈や内頸静脈などから中心静脈にカテーテルを挿入して高カロリー輸液を投与する.また経静脈的に高カロリー輸液を投与することをintravenous hyperalimentation(IVH)といい,経腸栄養(EN)に対してIVHのみで栄養補給を行うことを完全経静脈栄養(total parenteral nutrition:TPN)という.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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