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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル41巻8号

2007年08月発行

文献概要

とびら

自分に合った「責任」とは?

著者: 酒井さおり1

所属機関: 1福井総合病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.611 - P.611

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 先日,新聞やテレビで各国の高校生の意識調査の結果が話題になった.内容は「将来えらい人になりたいか」という質問に対して,「なりたい」と答えた割合が,中国や米国に比べて日本が最も低かったということだ.中国,米国の高校生は「えらくなるとモテる」「裕福になる」など,プラスの考え方だが,日本の場合は「えらくなると責任が重くなる」というマイナスの考え方らしい.ちなみに「えらい」を漢字で書くと「偉い」であり,意味は①優れている,②仕事の上で役目が上・地位が高い,③甚だしい・大変だ,である.今回の場合は②の役職や地位が上という意味であろう.

 つまり,日本の高校生は「偉い人」=「責任者」と捉えているのであり,「自分で責任を取るようなことはしたくない」ということらしい.しかし,元来「責任」とは①自分の任務,②自分の行動から発生した損失や制裁を自分で引き受ける,という意味がある.つまり何かをすれば(当然生活しているだけでも)必然的に「責任」はついてくるものであり,逃れることはできない.まして自分の目標が高くなればなるほど,「責任」も重くなるのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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