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1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?
インソール
著者: 永井聡1
所属機関: 1広瀬整形外科リウマチ科
ページ範囲:P.659 - P.659
文献購入ページに移動現在インターネットでキーワードを「インソール」として検索すると,約893,000件がヒットし,「足底板」だと28,300件,「足底挿板」では550件が検索結果として表示される.その内容は主に商品の説明や病院,診療施設での治療効果の報告である.インソールという言葉は,商品名として使用されていることが多く,医学・治療的要素と商品の名前が混同して使われている.実際に医学の分野で使用される治療的な意味合いが強い言葉としては,インソールではなく足底板や足底挿板が用いられる.辞書にてインソールを引くと「靴の敷皮,足の汗を吸い取ったり,足裏を刺激して疲れを取ったりすることなどを目的として靴の中に敷く中底」と解説されている.足底板(インソール・shoe insole)のようにインソールと足底板が同義語で用いられている場合も多い.さらに専門書には,足底板の治療目的は,足部アーチの保持のため,また足部変形の予防・矯正,そして免荷のために用いられるとされている.現在の臨床の医学会では,インソール・足底板・足底挿板の明確な使い分け,線引きはなされていない.
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