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雑誌目次

雑誌文献

理学療法ジャーナル41巻9号

2007年09月発行

雑誌目次

特集 理学療法士の卒後教育

EOI(essences of the issue)

ページ範囲:P.703 - P.703

 卒後教育は,学校教育法に基づく大学院教育とそれぞれの学術・職能団体などが開催する学術集会や研修会をはじめ,同窓会,職場などあらゆる場面で多種多様な形態で行われている.これらの卒後教育は集団あるいは組織単位で行われるのが普通であるが,個人単位で文献や書籍,そして近年ではインターネットを通じて情報を得て学ぶことも卒後教育の一手段である.さらに,研究を通じた知の創造活動は,より能動的な卒後教育といえる.

大学院における理学療法学教育の現状と展望

著者: 小野玲 ,   嶋田智明

ページ範囲:P.705 - P.708

はじめに

 大学院(graduate school)とは,大学(短期大学を除く)を卒業した者,および大学(短期大学を除く)を卒業した者と同等以上の学力があると認められた者に対して,より高度な教育を行うための教育・研究組織のことである.大学院は,専門分野における学術の理論および応用を教授・研究し,その成果を広く社会に還元すると共に,高度で専門的な職業能力を有する人材を養成することを目的としている.そして,社会の高度化,複雑化が進むいま,大学院教育に求められているのは,自ら将来の課題を探求し,その課題に対して幅広い視野から柔軟かつ総合的な判断を下して解決できる能力の育成である.大学院の主たる目標が,研究者の養成,高度専門職業人の養成,あるいは,社会人の再教育のいずれにあろうと,上述の問題解決能力を養うことが求められている.

 以上を踏まえ,大学院教育の目標として以下の4点が挙げられる.

 ①高度な専門的知識を有し,未知の分野を開拓しうる能力の育成

 ②幅広い基礎的知識と視野を有し,課題を総合的に理解し追求する能力の育成

 ③創造性豊かな個性を有し,主体的かつ柔軟に行動する能力の育成

 ④専門的知識を通じて国際的な交流のできる能力の育成

 わが国では,1996(平成8)年4月に広島大学に理学療法に関する大学院が最初に設置されたのを契機として,2007年5月時点で,全国で29校の大学院が設置されている(修士課程11校,博士課程18校)1).しかし,現状では大学院における理学療法学教育に多くの問題があるのも事実で,将来をしっかりと見据えた展望を持つ必要性に強く迫られている.本稿では,こうした現状を踏まえ,まずわが国の大学院における理学療法学教育の現状を,神戸大学大学院医学系研究科保健学専攻の場合を例にとって述べ,理学療法系大学院の問題点と将来展望について言及してみたい.

日本理学療法士協会の生涯学習システム―新人教育を中心に

著者: 青木一治 ,   城由起子

ページ範囲:P.709 - P.715

はじめに

 2007年5月時点で,日本における理学療法士養成校は,学校総数では231校,入学募集校としては218校,入学定員11,774名である.社団法人日本理学療法士協会(以下,本会)の組織率は,2006年度末で83.8%と,他の医療団体と比較すると高い組織率を有している1)(2003年度:日本医師会61%,日本歯科医師会70%,日本薬剤師会40%,日本看護協会:50%弱2)).本年の3月に実施された第42回理学療法士国家試験の合格者数は6,559名であり,組織率に換算すると5,500名弱が本会に入会することになる.本会で新人教育プログラムが開始された当時の会員数は,現在の新卒入会者の数よりも少なく,4,325名であった1).そのため,当時と比べると新卒者数の急増,組織の巨大化が進んだ現在では,会員個々への細やかな配慮は難しくなった.しかし,専門職の団体として,職能・学術面での質の低下を来すようなことになってはならない.本会の倫理規定にある基本精神の「3.理学療法士は,専門職として常に研鑽を積み,理学療法の発展に努めなければならない」(表1)3)を個々人が実行できればよいが,なかなかそうも行かない.特に新卒者にあっては,そのような環境が整備されていなければ自ら行うことは困難であろう.そこで,本会は生涯学習システムを打ち立て,professionとしての自律性を有する集団,個人になるよう,まずは卒後教育の充実を図るための「新人教育プログラム」を開始することとなった.本稿では,「新人教育プログラム」開始までの経緯と今後の展望についてまとめる.

理学療法科学学会の現状と展望

著者: 今泉寛

ページ範囲:P.717 - P.719

本学会の沿革と概要

 理学療法科学学会の前身は,運動生理研究会であり,この研究会は,1986(昭和61)年6月に組織化された(会長:関 勝夫,副会長:高橋高治,今泉 寛).理学療法,運動生理,研究法などに興味を持つ仲間(理学療法士)が集まり,勉強会を開催しようと数名の有志で結成されたものである.その後の沿革は表1に示す.第1回運動生理研究会は,お互いに切磋琢磨することを目的に埼玉医科大学で開催した.従来の学会発表では約7分間の発表,5分間の質疑を行う形式が一般的であったが,運動生理研究会では発表中でも自由に質問し,お互いに意見交換を実施した.現在は,学術大会として年3回開催している.

 1998年に「運動生理研究会」から「理学療法科学学会(以下,本学会)」に改称した.2000年6月には,学術研究団体(学術会議)の認可を受け,2006年12月に有限責任中間法人を取得した.

セントオーガスティン大学大学院日本校の現状と展望

著者: 佐藤友紀

ページ範囲:P.721 - P.725

はじめに

 セントオーガスティン大学は,米国南部フロリダ州のセントオーガスティン(St. Augustine)にある理学・作業療法の大学である(図1).理学療法に関しては,現在は臨床理学療法博士(doctor of physical therapy:DPT)の学位を提供している.これはエントリーレベル教育の学位,つまり理学療法士免許を取得するための必須条件であり,研究者を対象とした博士(PhD)とは異なるものである.

 2005年,この米国のセントオーガスティン大学(以下,本学)と学校法人森島学園の提携の下,セントオーガスティン大学大学院日本校(以下,日本校)が開校した.日本校は,研究を義務付けない技術系大学院として,3年制の理学療法修士通信教育課程を展開しており,教育職・研究職に就くための学位を提供するのではなく,臨床現場で活躍する理学療法士のための教育機関である.特徴として,徒手療法を中心にカリキュラムが組まれ,on-line授業で単位を取得でき,症例報告を修士論文としている点が挙げられる.このような形式の理学療法領域の大学院は珍しく,臨床現場における理学療法のさらなる質の向上に大きく貢献できると考えられる.

 本稿では,米国の本学と日本校の特徴,そして日本校開校から2年が経過した今日の課題も含め,現状と展望を述べる.

病院における卒後教育の実践と課題

著者: 常田康司 ,   菊地豊 ,   五十嵐勇樹 ,   風晴俊之 ,   鈴木純 ,   本木綾

ページ範囲:P.727 - P.735

はじめに

 理学療法士は,患者や利用者など他者の人生に関わり,かつ医学に携わる職業である.そのため,更新のない生涯免許を取得するだけでは不十分であり,理学療法士であり続ける限り自己研鑽に努めなければならないことに異論はないであろう.

 理学療法士の教育には,卒前教育と卒後教育(生涯学習)があるが,過去の論文や学術大会の演題をみると,卒前教育に関するものが圧倒的に多く,卒後教育に関するものは少ない.また,卒後教育に関するものは,日本理学療法士協会による生涯学習システムをはじめとする職場外での実践に関するものが多く,職場内教育に関するものは散見される程度である.そこで,本稿では職場内教育として当院で実践している卒後教育について述べる.

関節疾患理学療法研究会の活動

著者: 石井慎一郎 ,   水野智明 ,   中本幸一

ページ範囲:P.737 - P.740

関節疾患理学療法研究会の設立趣旨と活動内容

 関節疾患理学療法研究会(以下,研究会)は,2005年5月,ごく少数の仲間が集まり,同好会的な色合いを持ってスタートした.設立趣旨といっても,何か大きな目標や志があったわけでもない.

 「美味しいラーメン屋は,皆に紹介したい!」的な発想が,本研究会の設立趣旨の根幹にあった.

脊髄損傷研究会の活動

著者: 小野田英也

ページ範囲:P.741 - P.744

はじめに

 脊髄損傷研究会(以下,脊損研究会)は理学療法士の有志が集まり,年1回行われている勉強会である.今回,筆者に与えられたテーマは脊損研究会の活動を卒後教育の観点から論じることである.私的勉強会という性格を持つ研究会ではあるが,本稿をきっかけにこれまでの活動,現状の課題などを見つめ直してみたい.

とびら

次世代に期待すること

著者: 伊藤和夫

ページ範囲:P.701 - P.701

 養成校卒業から25年あまり,わが身を振り返ってみると様々なことがあった.その母校も2008年3月をもって閉校になろうとしている.いわゆる時代が変わったということであろうか.理学療法士教育の場は,専門学校から医療技術短大,4年制大学,そして大学院教育へと着実に移行した.かつての恩師は「リハビリテーションは教育である」と言った.この言葉は自分の頭の中に未だもって浸透,残存している.また,別な恩師は「臨床実習教育は不要である,ただし卒後教育の充実が条件」と言った.

 自分の教員時代のモットーは,仲間を作ることであったと思っている.学生は仲間,理学療法士を選択した仲間,将来の同業者という意識であった.よって地元の第一期生が卒業した後,県士会として卒後教育を提案,実施した.

1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?

嚥下

著者: 熊倉勇美

ページ範囲:P.749 - P.749

 「嚥下」に相当する英語はswallowであるが,日本語・英語ともに「飲みくだすこと,口腔内の食塊を胃に送り込む過程」という意味である.嚥下の嚥はクチ偏にツバメ,swallowにはツバメの意味もあるので,洋の東西を問わず,同じような捉え方なのが面白い.「嚥下」を「えんげ」という読みで国語辞典を引くと「嚥下・咽下(えんか)を見よ」と出る.私たちは「えんげ」が当たり前と思いがちだが,“業界では「えんげ」と読むのです”と断って使う必要があるようだ.

学会印象記

―第44回日本リハビリテーション医学会―チームとしてのリハビリテーション医療の発展を期待して!

著者: 日髙正巳

ページ範囲:P.750 - P.752

 2007年6月6日から6月8日までの3日間にわたり,「実学としてのリハビリテーションの継承と発展」をメインテーマとして第44回日本リハビリテーション医学会学術集会が開催された.阪神淡路大震災から12年の時を経て,街全体がリハビリテートしてきた神戸の地での開催である.会場となったポートアイランドは,26年前に造成された人工島であり,今春には,島北西部に筆者の所属する兵庫医療大学を含めて3大学が開学し,既存の神戸女子大学を含めて4大学が隣接するキャンパス地区となっている.また,南部には先端医療センターなどが配置され,これからの医療をリードしていく地区となりつつある.このような地で,これからの超高齢化社会を迎えるにあたってますます重要性を増すであろう“リハビリテーション医療”の中核的な学術集会が開催された.

 日本リハビリテーション医学会への入会は,コメディカルにとってハードルが高い.しかし,コメディカルであれば非会員でも参加費は安く設定されているため,コメディカルの参加者もみられた.理学療法士は,海を隔てたカナダ,バンクーバーの地で世界理学療法連盟(WCPT)学術大会が開催されていたこともあり,参加できなかった人もいることと思う.私自身は15年前に神戸で開催された時に設けられたコメディカルのセッションで発表して以来,2回目の参加となるが,今回の目玉の1つとして,「リハビリテーション看護フォーラム」との共催がなされたこともあり,興味深く参加した.

入門講座 検査測定/評価・3

筋力

著者: 浦辺幸夫

ページ範囲:P.753 - P.765

はじめに

 理学療法士の職場,対象,扱う疾患は多岐にわたっている.そのなかで,漠然と「理学療法」を行うのではなく,客観的な「効果」を提示していくことが不可欠である.対象者の状態を適正に「評価」することの重要性は論をまたない.本稿で扱う「筋力(muscle strength)評価」の内容については,骨,靱帯,腱,筋という個々の身体組織から,関節という構造体の構成,そしてその構造体を「運動」させていくことを総合的に含んでいる.筋力の評価は,理学療法を進めるにあたり相当に重要な位置付けにあることが理解できるだろう.

 本稿では,筋力に関する評価をどのように行っていくか,できるだけ現実の問題と関係させ,いくつかの側面から論じてみたい.筋力測定については理学療法評価学に関する書物に詳しいので,基礎的な知識に加えて読んでいただければ,一層理解が増すのではないかと考える.また,筋力の評価は理学療法処方にも直接関わり,それが理学療法の成否にも関係するため,運動療法で行われている筋力強化運動(muscle strengthening exercise)と筋力評価を結びつけて考えることも必要であろう.

講座 経頭蓋磁気刺激と理学療法・3

経頭蓋磁気刺激(TMS)を用いた廃用性筋出力機能低下の評価

著者: 金子文成

ページ範囲:P.767 - P.773

はじめに

 廃用症候群は,過度の安静・臥床により活動性が低下した結果として起こる退行性変化であり,運動機能の低下が含まれる1).特に,筋などの不使用である廃用により運動機能が低下することを,廃用性運動機能低下という.理学療法の介入対象には,臥床,関節固定,さらには環境の変化に伴う運動量の減少に至るまで,実に幅広く廃用を引き起こす身体状況が含まれる.したがって,廃用性運動機能低下の機序を知ることは,専門家としての責務であると考える.筆者らは,日常的に理学療法の対象としている廃用がもたらす運動機能低下に関して,神経生理学的解析によりその理解を深めることを目標とし,経頭蓋磁気刺激(transcranial magnetic stimulation:TMS)や末梢神経に対する電気刺激を用いた研究を継続してきた.また,ここ10数年の間に,いくつかの研究グループによって,廃用による運動出力機能における神経生理学的変化を調べた研究が報告されてきた.連載第3回目となる本稿では,特に,廃用となる状況を関節固定に絞り,それによって生じる中枢神経系の機能的変化をTMSの使用により解析した研究について解説する.

症例報告

トルエン中毒後に生じた横紋筋融解症に対する理学療法の1例

著者: 小澤和義 ,   石井隆 ,   新木真一 ,   森俊樹

ページ範囲:P.775 - P.779

要旨:急性トルエン中毒後に横紋筋融解症を発症した患者に対し,入院14日目から理学療法を行う機会を得た.当科紹介時,左腰部から下肢には著明な腫脹,疼痛を認めた.また,急性腎不全に対する持続的血液濾過透析用のカテーテルが左大腿静脈に留置され,左下肢の運動は伸展装具により抑制されていた.その後も疼痛の制御が困難で,運動療法に大きな支障を来したため,持続硬膜外麻酔で除痛が図られながら治療した.しかしながら,退院時には左下肢の筋萎縮と疼痛,左足関節の拘縮が残存してしまった.一般的に横紋筋融解症の筋障害の予後は比較的よいことが多いとされているが,重症例では必ずしもそうとは言えないのではないか.重症の筋障害を認めた場合には,十分な除痛を図り,患部を愛護的に扱い,浮腫管理などを行いながら,状態に合わせた運動療法を早期に開始すべきであると考える.

初めての学会発表

初めての全国学会発表―今からでも遅くはない

著者: 岡田裕

ページ範囲:P.780 - P.781

 2007年5月24日~26日にかけて,新潟市にて第42回日本理学療法学術大会(以下,学会)が開催されました.…と,書き始める前に,このコーナーは,「初めての学会発表」という欄ですが,「初めての全国学会発表」というタイトルにさせていただきました.実は,私は,理学療法士になって12年目です.ブロック規模の学会発表の経験はあるのですが,全国学会での発表は初めての経験でした.今回,12年目の立場から発表するまでの経緯や発表して感じたことを書きたいと思います.

書評

―潮見泰藏(編)―「脳卒中に対する標準的理学療法介入」

著者: 長澤弘

ページ範囲:P.746 - P.746

 理学療法士が業務を通じて出会う患者さんの最も多い疾患の1つに,「脳卒中」があります.日本における脳卒中に対する理学療法は,多くの先達の実践の積み重ねから日々発展を続けています.このたび,文光堂から潮見泰藏氏により編集された『脳卒中に対する標準的理学療法介入』が出版されました.編者である潮見泰藏氏は,長年にわたり中枢神経系疾患の理学療法を実践され,また神経系専門理学療法士として,とりわけ脳卒中の理学療法に取り組まれているリーダーのお一人であります.

 本書では,脳卒中患者に対する理学療法の考え方を再考し,新たな脳卒中理学療法の方向性はどうあるべきかに関して整然と,また系統的に著しています.1990年代以降における脳科学関連の進歩をベースに置き,それらの知見から理学療法をどのように展開していけばよいかを考えさせてくれます.基礎編においては,理学療法の新しいパラダイムを提示し,運動学習に基づく課題指向型アプローチの重要性について詳述しています.脳卒中の標準的治療内容,機能回復のメカニズム,学習における環境の重要性,帰結評価としての臨床評価指標,など,標準的な介入方法に関するものです.基礎編に続く実践編では,臨床経験の豊富な方々の著述により,臨床場面での具体的な理学療法の展開方法について,急性期から回復期に生じてくる,誰もが対応に苦慮する具体的な問題点に対して標準的な答えを用意しています.半側無視,装具の選択,バランス機能,上肢や体幹機能,起居動作や歩行の獲得,また,退院後の生活機能をいかにして高め,また良い状態を維持し,QOL向上のためにはどうすれば良いかまで,必要かつ十分な内容が網羅されています.各項目ともBasic Standardの部分に,内容のエキスを示し,本文もとてもわかりやすい簡潔な記載で統一され,しかもSumming upの部分でポイントが明示されているため,とても理解しやすくなっています.

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文献抄録

ページ範囲:P.782 - P.783

編集後記

著者: 奈良勲

ページ範囲:P.788 - P.788

 本号の特集は「理学療法士の卒後教育」である.卒後教育を大別すると,大学校教育法に基づく大学院教育と学術・職能団体,研究会,職場などでそれぞれの形態で行われているものがある.専門家として特定の資格を取得しても,日進月歩の社会にあっては,何らかの卒後教育を継続しなければ,社会のニーズに応えることができない.また,近年唱えられている根拠に基づいた最善の理学療法を提供するためにも,卒後教育は必須の活動となる.

 小野氏・他には「大学院における理学療法学教育の現状と展望」と題して,これまでの日本の大学院における理学療法学教育関連の変遷を概観していただき,神戸大学大学院を例にとって課題と今後の展望を述べていただいた.青木氏・他には「日本理学療法士協会の生涯学習システム―新人教育を中心に」と題して,このシステムが導入された経緯とその後の活動状況について述べていただいた.今泉氏には「理学療法科学学会の現状と展望」と題して,本学会が主催している学術集会,学術誌発行,国際的な取り組みなどについて述べていただいた.佐藤氏には「セントオーガスティン大学大学院日本校の現状と展望」と題して,アメリカの大学の日本校の現状と展望について述べていただいた.特色のある授業内容の紹介とともに,卒後に技能を活かせるような環境づくりの必要性にも言及されている.常田氏・他には「病院における卒後教育の実践と課題」と題して,院内での卒後教育としての職場教育の実践を詳細に述べていただいた.石井氏・他には「関節疾患理学療法研究会の活動」と題して,本研究会の活動状況について述べていただいた.本号が発刊される9月には第1回の学術大会を開くとのことである.小野田氏には「脊髄損傷研究会の活動」と題して,本研究会の現状と展望を述べていただいた.脊髄損傷に関心が高い理学療法士が集まり,活発な情報交換が行われている.

基本情報

理学療法ジャーナル

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1359

印刷版ISSN 0915-0552

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