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書評
―嶋田智明(編)―「障害別・ケースで学ぶ理学療法臨床思考PBLで考え進める」
著者: 武政誠一1
所属機関: 1神戸大学医学部保健学科
ページ範囲:P.66 - P.66
文献購入ページに移動 理学療法士の使命は,理学療法を必要とするクライエントが抱える問題を科学的に解決することにある.そのためには,問題を明確化し,解決策を決定する理論的な思考過程であるclinical reasoning(クリニカルリーズニング:臨床推論)能力が必要である.この能力を向上させる1つの方法として問題基盤型学習(problem based learning:PBL)がある.本書は,PBLという自己啓発学習プログラムを導入し,理学療法士の臨床的情報統合・解釈能力や問題解決能力を高めるために出版された,「ケースで学ぶ理学療法臨床思考」(2006年1月)の姉妹編である.本書の新たな特徴は,運動機能障害の理論的根拠を運動学(病態運動学)に求め,それを基に理学療法評価・治療介入への科学的プロセスの方向づけをしている点である.
本書では障害別に痛み,可動域制限,筋力低下,バランス障害,協調障害,表在・深部感覚障害,歩行障害など25症例が具体的な症例として網羅されている.さらに執筆者全員が理学療法士であり,同じ観点・視点で読むことができる.そのため,学生にとっては,評価実習や臨床実習前に読んでおけば,症例の評価・治療に役立つ.また新人理学療法士にとっては,問題解決への目標(理学療法診断)を立て,それを検証する技術,さらにその能力を高める指針ともなる.
本書では障害別に痛み,可動域制限,筋力低下,バランス障害,協調障害,表在・深部感覚障害,歩行障害など25症例が具体的な症例として網羅されている.さらに執筆者全員が理学療法士であり,同じ観点・視点で読むことができる.そのため,学生にとっては,評価実習や臨床実習前に読んでおけば,症例の評価・治療に役立つ.また新人理学療法士にとっては,問題解決への目標(理学療法診断)を立て,それを検証する技術,さらにその能力を高める指針ともなる.
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