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1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?
行動分析
著者: 山﨑裕司1
所属機関: 1高知リハビリテーション学院
ページ範囲:P.959 - P.959
文献購入ページに移動行動は,周りの環境や身体内の刺激を手がかりとして引き起こされる.「行動」よりも時間的に先立って存在し,行動を引き出すきっかけとなる刺激を「先行刺激」という.私たちが行動を起こすと,環境から何らかの応答がある.その応答は,周囲の環境の変化として得られる場合も,自分自身の体で体感する場合もある.この環境から与えられる応答を「後続刺激」という.行動分析では,先行刺激がどのような行動を引き起こしているか,行動に対して環境からどのような応答があったか,その結果,行動は増えたのか減ったのかを詳しく分析することによって原因を明らかにしていく.例えば,歩行練習によって歩行が安定し,練習の頻度が上がった場合,行動(歩行練習)は強化されたといい,その後続刺激のことを「強化刺激」と呼ぶ.逆に,練習によって疲労感や関節痛が生じ,頻度が落ちた場合,行動は弱化されたといい,その後続刺激のことを「嫌悪刺激」と呼ぶ.また,歩行練習を行っても歩行能力の改善が得られず練習頻度が徐々に下がった場合,行動は「消去」されたという.
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