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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル42巻12号

2008年12月発行

文献概要

入門講座 感染・3

理学療法士が知っておくべき感染知識―応用・復習編―

著者: 吉田耕一郎1 小司久志1 二木芳人1

所属機関: 1昭和大学医学部臨床感染症学

ページ範囲:P.1061 - P.1066

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Q1.原因微生物,感染経路・感染源とは?

A.リハビリテーション(以下,リハビリ)の臨床現場で感染症の原因となりやすいものには,院内感染症,および市中感染症の主要な原因微生物の多くが含まれる.なかでも重要な微生物としては,MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌),耐性緑膿菌,結核,ノロウイルス,インフルエンザウイルスなどが挙げられる.感染経路には空気(飛沫核)感染,飛沫感染,接触感染の3経路がある.空気感染では,飛沫核となった微生物が空気中を浮遊して遠くまで漂い伝染を来す.飛沫感染では,原因微生物を含んだ水分粒子が大きく,落下速度が速いため,通常1m以上には飛散しないとされる(図1).接触感染では,原因微生物が飛散することはないが,患者や患者の排泄物,衣類,医療機器,病室環境などが感染源となり,感染症を伝播する.

参考文献

1)宮崎修一:PK/PD理論と抗菌薬の投与法.化学療法の領域 20:1791-1796,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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