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編集後記 フリーアクセス
著者: 網本和
所属機関:
ページ範囲:P.1088 - P.1088
文献購入ページに移動本特集「ニューロリハビリテーションと理学療法」では,第一線で活躍されている5名の執筆者にそれぞれの立場から解説をお願いした.渡邉論文では,脳画像診断の基礎から臨床応用について解説し,その適応と限界について,例えばfMRIでは運動が制限されること,fNIRSでは空間分解能が低いことなどが指摘され,研究目的に合わせた使い分けが必要であることが述べられている.金子論文では,「運動以外の介入」の中からTMS,tDCS,自己運動錯覚の応用について基礎的生理学的研究から論じている.斉藤論文では,脳卒中患者の歩行に焦点を当て,これまでの浩瀚な研究史を基に,BWSTTとロコモーションインターフェースを用いた歩行練習の成果について紹介している.森岡論文では上肢・手指の機能回復に関して知覚運動学習モデルを提示し,ミラーニューロンシステムについても論じている.阿部論文では神経画像情報の具体的な臨床例への応用が,pusher例,thalamic astasia例など実際の症例を提示しつつ述べられている.これらの論文はいずれも多くの情報が盛り込まれており,読み応えのあるものとなっている.
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