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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル42巻6号

2008年06月発行

文献概要

特集 Stroke Unitと理学療法 わが国のStroke Unitにおける理学療法

1.Stroke Care Unitの導入とリハビリテーション

著者: 前川利雄1

所属機関: 1神戸市立医療センター中央市民病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.479 - P.484

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はじめに

 当院は,3次救急体制に対応する神戸市の基幹病院である.ベッド数は2008年4月時点で799床である.2006年の診療報酬改定により,リハビリテーション(以下,リハ)の実施期間が限定された.当院リハ科では改定前まで多くの外来患者を受け入れてきたため,1日に予定している入院患者のリハを定時の時間内に終えることが困難となり,17時30分以降の時間外にベッドサイドでリハを実施せざるを得ない状況が続いていた.そこで,2006年の診療報酬改定を機に,外来患者は地域医療支援病院や開業医,また介護保険施設や訪問リハなどの訪問事業所に紹介していった.これにより,ベッドサイドでリハが必要な入院患者も定時の時間内に実施していくことが可能になり,主治医,病棟看護師との連携をとりながら,早期リハを積極的に実施していくことになった.また2006年4月には神戸市立医療センター西市民病院で運動器センターが開設されたことにより,当院の整形外科疾患に対するリハは大幅に減少した.したがって,これまで以上に脳卒中患者のリハを重点的に実施できる体制が整った.脳卒中治療ガイドライン1)では「急性期リハビリテーションは,発症直後からベッドサイドで開始され,廃用症候群の予防と早期からの運動学習によるセルフケア早期自立を最大目標とする」と説いている.

 本稿では,当院でのstroke care unit(以下,SCU),脳卒中センターの体制,脳神経外科と神経内科の入院延患者数と平均在院日数,転帰状況,急性期リハの実際,他職種との連携について紹介する.

参考文献

1)脳卒中合同ガイドライン委員会:脳卒中リハビリテーションの流れ,脳卒中治療ガイドライン2004,p171,協和企画,2004
2)西川順治,他:Stroke Unitにおける急性期脳卒中リハビリテーション.MB Med Reha 85:70-75,2007
3)小林潤也,他:脳卒中センター開設に伴う効果,第44回全国自治体病院学会発表,2005
4)栗原正紀:急性期リハビリテーションの考え方,日本リハビリテーション病院・施設協会,急性期・回復期リハビリテーション検討委員会(編):脳卒中急性期治療とリハビリテーション,pp144-148,南江堂,2006
5)原 寛美:急性期からの望ましい脳卒中リハビリテーションのデザイン化:実践脳卒中リハビリテーション.MB Med Reha 85:1-8,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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