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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル42巻6号

2008年06月発行

文献概要

書評

―山﨑裕司,山本淳一(編)―「リハビリテーション効果を最大限に引き出すコツ―応用行動分析で運動療法とADL訓練は変わる」 フリーアクセス

著者: 網本和1

所属機関: 1首都大学東京健康福祉学部理学療法学科

ページ範囲:P.532 - P.532

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 理学療法士あるいは作業療法士は,患者の状態を評価し,最適(と思われる)治療プログラムを作成し,これを提案して進めていく.ところが臨床ではしばしば,患者からの「これはとても無理です,できません」などの反応に遭遇し,困ったわれわれはこうつぶやく.「困った患者だな」と.治療プログラムがうまく進まないのは,患者の態度が悪いからであり,やる気がないからであり,病気が重いからであり,セラピストの教え方が下手で,プログラムそのものに欠陥がある,とは考えない.治療者―患者関係という医療情報に関する圧倒的不公平な状況では,これが普通である.もし読者が「困った原因はセラピストにある」という認識を持つ方なら,本書の内容の核心部分は理解したも同然であり,その場合立ち読みでもかまわない.しかし「困った患者(困っている患者ではなく)だな」と思ったことが一度でもあるセラピストであれば,本書を熟読することで明日からその「行動」が変化するに違いない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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