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症例報告
統合失調症に脳卒中片麻痺を合併した対象者への理学療法の試み―鏡治療とTENSを適用した1症例
著者: 四方公康1
所属機関: 1栄仁会宇治おうばく病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.533 - P.536
文献購入ページに移動精神疾患に脳卒中片麻痺を合併した対象者へのアプローチにおいて,どのように良好な関係性を構築していくかは,理学療法士にとって大きな課題である.山本ら1)は,統合失調症者を対象とした理学療法によって,精神活動の低下に対して肯定的な反応を引き出すことが期待できたと報告している.しかし,このような症例に対し,集中力や意欲を必要とする麻痺側上肢へのアプローチは困難であり,症例報告も少ない.そこで今回,統合失調症に脳卒中片麻痺を合併した症例に良好な関係性を構築できるアプローチを模索する中で,上肢機能の回復にも合致した方法として鏡治療とtranscutaneous electrical nerve stimulation(以下,TENS)を用いたことで,良好な結果が得られたので報告する.
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