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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル42巻7号

2008年07月発行

文献概要

なぜ学ぶのか・4

英語―専門領域の「ことば」を学ぶ

著者: 飯田恭子1

所属機関: 1日本医療科学大学保健医療学部

ページ範囲:P.596 - P.598

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「英語」ではなく,専門領域の「ことば」を学ぶという視点

 Logos(logos)/ロゴスとはThe Word(of God)のことで,「ことば」,「神のことば」,さらにreason,reasoningつまり「理法」,「理(ことわり)」,またprincipleつまり「原理」や宇宙秩序の根本原理などを意味します.“-logue”という連結形はmonologue/モノローグ,dialogue/ダイアローグ,prologue/プロローグ,epilogue/エピローグにあるように,talkやspeechのことで,口上,談話,論話辞を表します.また,logic/ロジックは「論理」,logistics/ロジステックスは「論理学」であり,“-logy”という連結形はbiology/生物学,psychology/心理学,ecology/生態学,pathology/病理学などにあるように「学問」を意味します.

 このような例から示されるように,「ことば」は表現のためのツールにとどまらず,思考や論理,原理,学問の基盤,そして学問そのものとも言えます.ですから理学療法という専門領域の「ことば」は,その領域のコミュニケーション手段にとどまらず,領域の概念や理論の重要なコンポーネントであり,理学療法学そのものであるのです.理学療法学は欧米で学問体系化されていますから,その「ことば」,概念・用語はもともと英語表記です.つまり理学療法学という学問を理解し,その理論に基づき臨床を実践し,適切なコミュニケーションを行うためには,英語表記された理学療法学の「ことば」の習得が必須であり,こうした視点が学ぶうえで必要であると考えています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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