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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル42巻8号

2008年08月発行

文献概要

入門講座 実践―基本統計学のQ&A・2

例題から考える統計の基本―記述統計における理解のポイント

著者: 関屋曻1 高橋正明2

所属機関: 1昭和大学保健医療学部理学療法学科 2群馬パース大学理学療法学科

ページ範囲:P.687 - P.693

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 実験や調査を行って得られた測定値を生データ(raw data)と呼びますが,生データのままでは実験や調査の結果を理解したり他者に伝えたりすることが困難なことがほとんどです.得られたデータを整理・集約して,客観的かつ正確に,わかりやすく記述するための方法論を記述統計学と呼んでいます.記述統計学は“観察された集団”の統計的性質を記述することを主な目的とし,観察される集団は現実的で具体的な集団(例えば何年何月時点の日本の人口など)です.その特性の把握には主として大量観察が行われますが,もちろん少数データにも適用されます.統計学には記述統計のほかに推測統計があり,統計学というと推測統計学が中心であるかのように語られることがありますが,推測統計を行う場合でも,その前段階として記述統計学の方法を用いて生データを整理・集約することが必須です.これを軽視すると正しい理解が損なわれることがありますし,正確に情報を伝達することが困難となります.本稿では,記述統計学の方法論の中から,理学療法に関連の深い内容を取り上げて,できるだけわかりやすい解説を試みます.

参考文献

1)肥田野直,他:心理教育統計学,培風館,1961
2)池田 央:行動科学の方法,東京大学出版会,1971
3)岩原信九朗:教育と心理のための推計学,日本文化科学社,1965
4)森 敏昭,吉田寿夫:データ解析テクニカルブック,北大路書房,1990
5)永田 靖:統計的方法のしくみ,日科技連,1996
6)佐伯 胖,松原 望:実践としての統計学,東京大学出版会,2000
7)芝 祐順,南風原朝和:行動科学における統計解析法,東京大学出版会,1990
8)上田 啓,他:統計学辞典,東洋経済新報社,1989
9)上田尚一:統計の誤用・活用,朝倉書店,2003
10)吉田耕作:直感的統計学,日経BP出版センター,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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