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書評
―竹井 仁(著)―「触診機能解剖カラーアトラス」(上,下) フリーアクセス
著者: 板場英行1
所属機関: 1高知医療学院
ページ範囲:P.788 - P.788
文献購入ページに移動本書は,自らも解剖学医学博士である著者の竹井 仁氏(首都大学東京准教授)が解剖学者の監修のもと,解剖学と運動学的知識を背景とした「機能解剖」をベースに,理学療法士が臨床場面で熟知しておく「触診技術」のエッセンスを集積した待望の書籍である.本書は総論,骨・関節・靱帯の関節構成体の触診技術(方法)を記した上巻と,筋・血管・神経の関節周辺組織の触診技術(方法)による下巻の2巻から構成されている.各組織(部位)の機能構造学的な説明に続き,実際の解剖写真を元に作成された多くの図と写真を用いた触診方法がわかりやすく解説されている.また,各触診組織・部位の臨床的意義について記載された「クリニカルビューポイント」は,臨床に直結した重要知識の確認となる.触診は「理学療法評価と治療」の根幹であり,その技術を高めることは「理学療法士の最大武器」として,長年,徒手的治療の臨床,研究,教育指導に従事されてきた竹井氏の強い学問的熱意を感じる.
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