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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル42巻9号

2008年09月発行

文献概要

なぜ学ぶのか・6

薬理学―なぜ理学療法士に薬の知識が必要なのか?

著者: 保坂公平1

所属機関: 1群馬大学医学部保健学科

ページ範囲:P.799 - P.802

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薬の歴史

 現代医学における治療手段の主役は薬物治療ですが,薬(薬物)はいつ頃から使われ始めたのでしょうか?

 氷河期の終わり頃には,人類が他の動物との戦いに勝って地球上の支配者になりました.最初の問題は食べ物を確保することでしたが,彼らは工夫して動物の家畜化や,植物を栽培することにより安定した食料の確保を可能にしました.そのうち食物にならない草や木の根も利用するようになりました.例えばタンニンを含む木の実は下痢止めになりました.一方,下痢を起こす植物は便秘を治すのに使えます.猛毒を含む植物により死に至ったこともあったでしょう.しかし犠牲を払いながらも,役に立ち,薬となる多くの植物を発見しました.同様の試行錯誤から動物や鉱物由来の薬物も手に入れたはずです1)

参考文献

1)太田 秀:くすりの常識,国民文庫,1988
2)田中正敏:超図解 薬はなぜ効くか,講談社,1998
3)鈴木正彦:薬理学,医学芸術社,2005
4)ハインツ・ルールマン,他(著),佐藤俊明(訳):カラー図解 これならわかる薬理学,メディカル・サイエンス・インターナショナル,2006
5)リチャード・ホーランド,他(著),柳澤輝之,丸山 敬(監訳):イラスト薬理学,丸善,2006
6)ベネット・ブラウン(著),大橋京一,他(訳):ローレンス臨床薬理学,西村書店,2006
7)山田浩一:スキルアップのための服薬指導サブノート,南山堂,2007
8)宮野佐年,江藤文夫(編):リハビリテーションにおける薬物療法ガイド,医歯薬出版,1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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