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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル43巻1号

2009年01月発行

文献概要

なぜ学ぶのか・9

数学―柔軟で豊かな発想,そして実用

著者: 福田賢一1

所属機関: 1首都大学東京人間健康科学研究科放射線科学系

ページ範囲:P.50 - P.52

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数学再発見

 読者のほとんどは,中学・高校で数学を履修し,自分なりの数学に対するイメージを持っていると思います.数学は自由で豊かな発想を育み,論理的思考力を養成し,新しい発見,学びの感動を与えるものである,といわれています.しかし,現実は必ずしもそうはなっていないようです.

 高校では,かなり早い段階で文系・理系のコース選択を迫られます.最近は,受験に関係ない科目は一切履修しない,できない傾向が顕著となってきており,時にはその弊害や行き過ぎた対応が報道されることもあります.文系コースに進むと,数学に興味があっても,数学に触れる機会が極端に少なくなります.理系を選択しても,入試対策に追われ,受験情報にあおられ,精神的に落ち着かずじっくり考えることができなくなるため,基礎的な事項が疎かとなったり,柔軟な発想を阻害したり,学ぶことの感動が薄れてきています.このような現状に対して,理工系だけでなく,他の分野の専門家の方々も危機感を持っています.

参考文献

1)福田 覚,他:画像数学入門―三角関数,フーリエ変換から装置まで,三訂版,東洋書店,2008
2)寺田文行:サイエンスライブラリ理工系の数学16新線形代数,サイエンス社,1981
3)寺田文行:サイエンスライブラリ理工系の数学17新微分積分,サイエンス社,1979
4)和達三樹,他:理工系の数学入門コース 1.微分積分,岩波書店,1989
5)戸田盛和,他:理工系の数学入門コース 2.行列と1次変換,岩波書店,1988

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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