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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル43巻10号

2009年10月発行

文献概要

入門講座 理学療法に必要な臨床動作分析・1【新連載】

基本動作における正常動作と異常動作の分析視点の違い

著者: 高橋正明1 関屋曻2 浅田晴美1

所属機関: 1群馬パース大学保健科学部 2昭和大学保健医療学部

ページ範囲:P.917 - P.923

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Q1.「臨床動作分析」という用語について教えてください.何か特別な意味が込められているのですか?

 臨床動作分析とは,「治療対象者の動作を観察によって分析する」という,臨床でごく普通に行われている動作分析を意味する用語である.「動作分析」だけではあまりに漠然としているため,あえて「臨床」とことわることで範囲を絞っている.また,理学療法士の間で使われる場合はもう少し具体的で,主として基本動作が対象であり,正常動作ではなく異常動作を分析するのであって,原則的に観察を中心とし,計測機器や映像機器などは用いずに行う.そして,分析の目的は種々の評価の一環であって,研究目的ではないことなどが意識されている.

 近年,理学療法の対象がスポーツ傷害へと広がり,その競技に特有の投げる,打つ,蹴るなどの動作が分析対象となっているが,本来の基本動作(移動動作)障害とは分析視点が異なるため,本稿では言及しない.

参考文献

1)関屋 曻:正常動作の観察分析.高橋正明(編):臨床動作分析(標準理学療法学専門分野),pp2-44,医学書院,2005
2)鈴木俊明:第7章 動作分析.鈴木俊明(監修):臨床理学療法評価法,pp67-77,エンタプライズ出版社,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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