icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル43巻3号

2009年03月発行

文献概要

臨床実習サブノート 知っておきたい理学療法評価のポイント・9

末梢神経麻痺(上肢)患者を担当した時

著者: 島岡秀奉1

所属機関: 1細木病院リハビリテーション課理学療法室

ページ範囲:P.261 - P.268

文献購入ページに移動
はじめに

 末梢神経麻痺(上肢)は,運動麻痺や感覚障害に限らず,自律神経障害や慢性疼痛など,その症状は多彩であり,対応に難渋する症例も多い.また,発症年齢も原因の違いによって幅広く,心理的,社会的な問題を抱えている者も少なくない.

 末梢神経麻痺の原因は代謝障害,栄養障害,中毒,外傷,絞扼など様々であり(表1),原疾患の状況を踏まえた理学療法を展開する必要がある.また,両上肢麻痺,腕神経叢麻痺のような一側の単麻痺,上肢の単関節の麻痺など発症部位も多彩である.

 そのため,理学療法評価は定期的な機能評価を主体とし,能力評価は個々の状態とその時期に合わせ,残存能力の利用と麻痺肢の管理,そして代償動作を考慮しつつ実施しなくてはならない.つまり,機能障害をできる限り定量的かつ速やかに評価し,その変容を捉えることが求められる.

 本稿では,筆者のこれまでの経験から,末梢神経麻痺(上肢)に対する理学療法評価のポイントを整理し,解説する.

参考文献

1)千野直一(編):臨床筋電図・電気診断学入門,第3版,医学書院,1997
2)鳥巣岳彦,他(編):標準整形外科学,第10版,医学書院,2008
3)平井俊策(著),江藤文夫(編):神経疾患のリハビリテーション,第2版,南山堂,1997
4)奥村修也,他:上肢の障害―外傷性損傷.総合リハ 34:333-341,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら