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臨床実習サブノート 知っておきたい理学療法評価のポイント・9
末梢神経麻痺(上肢)患者を担当した時
著者: 島岡秀奉1
所属機関: 1細木病院リハビリテーション課理学療法室
ページ範囲:P.261 - P.268
文献購入ページに移動末梢神経麻痺(上肢)は,運動麻痺や感覚障害に限らず,自律神経障害や慢性疼痛など,その症状は多彩であり,対応に難渋する症例も多い.また,発症年齢も原因の違いによって幅広く,心理的,社会的な問題を抱えている者も少なくない.
末梢神経麻痺の原因は代謝障害,栄養障害,中毒,外傷,絞扼など様々であり(表1),原疾患の状況を踏まえた理学療法を展開する必要がある.また,両上肢麻痺,腕神経叢麻痺のような一側の単麻痺,上肢の単関節の麻痺など発症部位も多彩である.
そのため,理学療法評価は定期的な機能評価を主体とし,能力評価は個々の状態とその時期に合わせ,残存能力の利用と麻痺肢の管理,そして代償動作を考慮しつつ実施しなくてはならない.つまり,機能障害をできる限り定量的かつ速やかに評価し,その変容を捉えることが求められる.
本稿では,筆者のこれまでの経験から,末梢神経麻痺(上肢)に対する理学療法評価のポイントを整理し,解説する.
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