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1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?
改訂PGCモラールスケール
著者: 小嶋裕1
所属機関: 1聖カタリナ大学人間健康福祉学部
ページ範囲:P.335 - P.335
文献購入ページに移動●「モラール(morale)」と「幸福な老い」
「モラール」とは,戦場の兵士や職場の労働者の志気を表現する用語として,産業心理学や産業社会学の分野で用いられてきた.その後,社会老年学の分野でも用いられるようになり,モラールは「幸福な老い」を表す概念として捉えられている.Lawtonは,モラールを構成する要因について述べる中で,モラールが高いとは,「基本的な満足感をもっていること」,「自分の居場所があるという感じをもっていること」,「努力しても動かせない事実は,事実として受容できていること」であるとした1).
「モラール」とは,戦場の兵士や職場の労働者の志気を表現する用語として,産業心理学や産業社会学の分野で用いられてきた.その後,社会老年学の分野でも用いられるようになり,モラールは「幸福な老い」を表す概念として捉えられている.Lawtonは,モラールを構成する要因について述べる中で,モラールが高いとは,「基本的な満足感をもっていること」,「自分の居場所があるという感じをもっていること」,「努力しても動かせない事実は,事実として受容できていること」であるとした1).
参考文献
1)古谷野 亘,他(編):新老年社会学,pp141-144,ワールドプランニング,2003
2)Lawton MP:The Philadelphia Geriatric Center Morale Scale:a revision. J Gerontol 30:85-89, 1975
3)前田大作,他:老人の主観的幸福感の研究―モラールスケールによる測定の試み―.社会老年学 11:15-31,1979
4)古谷野 亘,他:生きがいの測定―改訂PGCモラールスケールの分析―.老年社会科学 3:83-95,1981
5)石原 治,他:5年間における改訂PGCモラールスケール得点の安定性.老年社会科学 21:339-345,1999
6)小嶋 裕,他:高齢者の主観的幸福感についての検討―PGCモラール・スケールを用いての分析―.四国老人福祉学会誌 14:106-110,1995
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