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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル43巻4号

2009年04月発行

文献概要

講座 ガイドライン・1【新連載】

高血圧治療ガイドライン(JSH 2009)

著者: 荻原俊男1

所属機関: 1大阪府立急性期・総合医療センター

ページ範囲:P.349 - P.353

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はじめに

 「高血圧治療ガイドライン」は日本高血圧学会より刊行されており,この度「高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)」として5年ぶりの改訂が行われた.この間,本邦では生活習慣病が増加し,特にメタボリックシンドローム(MetS)や慢性腎臓病(CKD)が注目され,心血管病リスクとして重視されるようになった.その背景因子である糖尿病や肥満は増加の一途をたどっている.今回の改訂では,これらの生活習慣病への対策も重点事項となっている.2000年以降,アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)は多種類のものが開発され,これらに関する大規模臨床試験も多数報告された.特に本邦においても,CASE-J(Candesartan Antihypertensive Survival Evaluation in Japan),JIKEI HEART Study(Japanese Investigation of Kinetic Evaluation In Hypertensive Event And Remodeling Treatment Study),JATOS(The Japanese Trial to Assess Optimal Systolic Blood Pressure in Elderly Hypertensive Patients)など独自のエビデンスが得られている.これらを踏まえて今回のガイドライン改訂が行われた.

 JSH2009の特徴を表1に示す.厳格な降圧,24時間にわたる降圧の重要性はJSH2004と変わりないが,早朝高血圧,仮面高血圧,夜間高血圧,睡眠時無呼吸症候群などに注目し,これらの対策として特に24時間血圧測定,家庭血圧測定の重要性などがさらに強調されている.

参考文献

日本高血圧学会ガイドライン作成委員会(編):高血圧治療ガイドライン2009,日本高血圧学会,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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