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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル43巻5号

2009年05月発行

文献概要

特集 小児の地域理学療法

特別支援教育における理学療法士の役割―子どもたちの学校生活を支える

著者: 多田智美1

所属機関: 1三重県立特別支援学校北勢きらら学園

ページ範囲:P.417 - P.425

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 自分が行っている治療は,子どもたちの生活にどのくらい役に立っているのだろうか? そんな自問自答を繰り返しながら小児医療施設で働いていた頃,特別支援学校(旧・養護学校)で働くという機会を得て10年が過ぎた.この間,支援費制度を経て自立支援法の施行など福祉制度の変化,医療的ケア導入による医療と教育との連携,そして特別支援教育の完全実施など,子どもたちを取り巻く情勢は大きく変わった.従来,障がい児教育は「特殊教育」と呼ばれ,日本では教員のみによって自己完結的に機能するように取り組まれてきたが,特別支援教育が実施される中で,特別支援学校では専門性が求められると共に,医療職との連携がクローズアップされるようになった.

 本稿では,理学療法士は学校の中でどのような役割を担い,専門性を活かすことができるのか,そしてスクールセラピストとして学校に位置づけられるためには何が必要かについて,筆者の10年の取り組みから事例の紹介も交えて述べる.

参考文献

1)文部省:盲学校,聾学校及び養護学校教育要領・学習指導要領,文部省,1999
2)川住隆一:学齢期の重症心身障害児への支援.発達障害医学の進歩 19:46-53,2007
3)今川忠男:発達障害児の新しい療育,こどもと家族とその未来のために,pp2-25,三輪書店,2000
4)平山義人:重症心身障害児(者)の総論と実態.発達障害医学の進歩 19:1-7,2007
5)古川勝也:養護学校における医療的ケアの実施体制の整備.はげみ(社会福祉法人日本肢体不自由児協会機関誌) 296:7-9,2004
6)泉 清徳,他:理学療法士・作業療法士による養護学校への訪問指導について.第42回日本理学療法学術大会抄録集 34:586,2007
7)石川公久,他:養護学校との連携―第3報―.第42回日本理学療法学術大会抄録集 34:587,2007
8)佐藤裕子,他:肢体不自由特別支援学校と理学療法士・作業療法士の連携に関する調査―教員へのアンケート調査から―.第43回日本理学療法学術大会抄録集 35:859,2008
9)土田玲子:子どもたちの学校生活支援.OTジャーナル 41:277-288,2007
10)薮中良彦:脳性麻痺の理学療法.PTジャーナル 39:301-308,2005
11)多田智美:重症児の学校生活を支える―特別支援学校のスクールセラピスト(理学療法士)・スクールナースの役割―.第55回小児保健学会抄録集:235,2008
12)多田智美:学校での「姿勢」づくりの取り組み.はげみ(社会福祉法人日本肢体不自由児協会機関誌) 319:20-25,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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