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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル43巻8号

2009年08月発行

文献概要

報告

外反母趾に対する足底挿板療法の短期効果

著者: 清水新悟1 鈴木信介2 徳田康彦1 前田健博1 佐橋政次3 花村浩克4

所属機関: 1三仁会春日井整形外科 2はまな整形外科クリニック 3愛知ブレース 4三仁会あさひ病院

ページ範囲:P.725 - P.730

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要旨:外反母趾は日常臨床で多く遭遇する足指の疾患である.病態は,第1中足指節関節で基節骨が外反,第1中足骨がリスフラン関節で内反し,中足骨頭が内側に突出した状態である.症状としては,内側に突出した第1中足骨が靴と接触することにより炎症が生じ,発赤,腫脹,疼痛を伴う.今回,外反母趾と診断された症例(フットプリントにて第1趾側角度35°以下)に対して,内田,佐々木らが考案したdynamic move control systemに独自の工夫を加えた足底装具を装着することで,外反母趾角と疼痛の改善が得られるかについて検討した.その結果,母指の変形が足底装具装着3か月後に有意に改善した.疼痛は足底装具装着1週間後に有意に改善した.

参考文献

1)田中康仁,他:外反母趾の成因・病態・診断.MB Orthop 14:8-16,2001
2)田中康仁,他:外反母趾―病態,診断,治療―.関節外科 13(12・増刊号):107-115,1994
3)内田俊彦,他:外反母趾に対する足底挿板療法―足底板形状に関して.日足外 15:213-217,1994
4)内田俊彦,他:強剛母趾に対する足底挿板療法.靴の医学 17:45-50,2003
5)佐々木克典,他:外反母趾患者の歩行形態とDynamic Move Control.靴の医学 18:26-29,2004
6)石塚忠雄:良い靴を選ぶには,新しい靴と足の医学,1版,pp233-239,金原出版,1992
7)井口 傑:足の治療,足のクリニック,pp61-65,南江堂,2004
8)内田俊彦,他:外反母趾の足サイズと靴サイズに関する検討.靴の医学 18:47-51,2004
9)内田俊彦,他:外反母趾角の計測.靴の医学 16:47-50,2002
10)松本直子,他:第1趾側角と足部の形態的特徴との関係について.靴の医学 14:8-11,2000
11)内田俊彦,他:外反母趾に対する足底挿板療法―足底挿板による変形矯正の限界―.日足外 17:105-111,1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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