文献詳細
文献概要
特集 膝関節疾患の理学療法
前十字靱帯再建術の理学療法と運動機能回復
著者: 羽田晋也1 岡野勝正1
所属機関: 1星ヶ丘厚生年金病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.765 - P.774
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膝前十字靱帯損傷は,下肢の代表的なスポーツ傷害の1つとして知られ,バスケットボールやバレーボールなどで踏み切り,着地,急な停止や方向転換時などに受傷する非接触型損傷が多いとされている.接触型損傷の例としては,サッカーやラグビーなどのタックルに伴う膝外反強制力による受傷などが挙げられる.一方,自転車やバイクによる交通事故での受傷,さらには骨折に伴った合併損傷なども存在し,受傷機転は多岐にわたる.治療にあたっては,医学的所見と自覚症状,患者の目標から保存療法か手術療法が選択される.
スポーツ復帰を目指す場合は,手術と術前後の理学療法による膝関節の機能再建だけでなく,不安なく動ける身体づくりが再受傷予防を含めて重要である.当院では,術後6か月以降でのスポーツ復帰を目標としており,1つの目安としてその趣旨を十分に説明し,承諾を得た上で術前後の等速性筋力測定を行っている.本稿では,主に前十字靱帯再建術後の理学療法のポイントと等速性筋力測定の結果について紹介する.
膝前十字靱帯損傷は,下肢の代表的なスポーツ傷害の1つとして知られ,バスケットボールやバレーボールなどで踏み切り,着地,急な停止や方向転換時などに受傷する非接触型損傷が多いとされている.接触型損傷の例としては,サッカーやラグビーなどのタックルに伴う膝外反強制力による受傷などが挙げられる.一方,自転車やバイクによる交通事故での受傷,さらには骨折に伴った合併損傷なども存在し,受傷機転は多岐にわたる.治療にあたっては,医学的所見と自覚症状,患者の目標から保存療法か手術療法が選択される.
スポーツ復帰を目指す場合は,手術と術前後の理学療法による膝関節の機能再建だけでなく,不安なく動ける身体づくりが再受傷予防を含めて重要である.当院では,術後6か月以降でのスポーツ復帰を目標としており,1つの目安としてその趣旨を十分に説明し,承諾を得た上で術前後の等速性筋力測定を行っている.本稿では,主に前十字靱帯再建術後の理学療法のポイントと等速性筋力測定の結果について紹介する.
参考文献
1)山嵜 勉(編):整形外科理学療法の理論と技術,メジカルビュー社,1997
2)羽田晋也,他:膝前十字靱帯再建術後の膝伸展筋力について(第2報)―術前と術後4か月・5か月を比較して―.日本理学療法学術大会抄録集,2009
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