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書評
―嶋田智明,大峯三郎(常任編集)/立花 孝(ゲスト編集)―「実践MOOK理学療法プラクティス 肩関節運動機能障害 何を考え,どう対処するか」
著者: 神先秀人1
所属機関: 1山形県立保健医療大学保健医療学部理学療法学科
ページ範囲:P.828 - P.828
文献購入ページに移動 肩の痛みや可動域制限は理学療法士が臨床場面でしばしば直面する.それにもかかわらず,肩の障害に対してあまり深く関わった気にならないのは,その病態の複雑さゆえに,理解することをあきらめて,関節拘縮には関節可動域運動,痛みには温熱療法と言った短絡した治療パターン,もしくは疾患または手術に伴う定型的プログラムの実行にとどまっていたからではないか.そして,十分な改善が認められない場合には,「治療の限界」とあきらめ,制限された機能の中でのADLの指導に終始していたのではないか.自らの過去を振り返ってそんな反省をさせられた.
複雑な身体運動の解明にこだわる姿勢,機能改善にこだわる姿勢がなければ,理学療法は発展しない.それ以上に重要なことは,われわれが「限界」とさじを投げ出すことで,患者の改善の可能性を閉ざしてしまいかねないことである.
複雑な身体運動の解明にこだわる姿勢,機能改善にこだわる姿勢がなければ,理学療法は発展しない.それ以上に重要なことは,われわれが「限界」とさじを投げ出すことで,患者の改善の可能性を閉ざしてしまいかねないことである.
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