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特集 これからの理学療法
これからの理学療法士に期待する領域と能力―救急領域から
著者: 石原諭1
所属機関: 1川崎医科大学救急医学教室
ページ範囲:P.27 - P.27
文献購入ページに移動 筆者はこれまで二十数年にわたって多発外傷,広範囲熱傷などを中心とした救急医療に携わってきた.いまでこそ,救命センターは「様々な専門職種が協力してチーム医療を展開する場」であると広く認識されているが,筆者が研修医の頃は,医師,看護師以外が急性期救急医療に直接関与することは稀であった.現在,当救命センターでは,週1回,医師・看護師とともに,理学療法士,医療ソーシャルワーカー,管理栄養士,医事課職員が全入院患者を回診しており(図),これは質の高いセンター運営を行ううえで必須の業務と考えている.筆者がこう考えるのには,時代の潮流と,個人的には2つの体験が大きく影響している.
1つは以前勤務していた防衛医大救急部におけるリハビリテーション(以下,リハ)部との関わりである.当時は石神重信先生が現場を率いておられ,先生の「リハは超急性期から始まる」という信念の下,救急外来では重症患者来院時にリハ医,理学療法士がコールされるようになった.またリハの方針決定のためには,身体的な現状把握と社会的背景を考慮したゴール設定が重要であるとの認識の下,リハ医と主治医との間で徹底的な意見交換がなされた.
1つは以前勤務していた防衛医大救急部におけるリハビリテーション(以下,リハ)部との関わりである.当時は石神重信先生が現場を率いておられ,先生の「リハは超急性期から始まる」という信念の下,救急外来では重症患者来院時にリハ医,理学療法士がコールされるようになった.またリハの方針決定のためには,身体的な現状把握と社会的背景を考慮したゴール設定が重要であるとの認識の下,リハ医と主治医との間で徹底的な意見交換がなされた.
参考文献
1)木村雅彦:救命センターにおける理学療法.PTジャーナル 40:1212-1213,2006
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