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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル44巻1号

2010年01月発行

文献概要

理学療法臨床のコツ・1【新連載】

基本動作練習のコツ―片麻痺者の移乗動作と運動療法のコツ

著者: 江西一成1

所属機関: 1星城大学リハビリテーション学部

ページ範囲:P.78 - P.80

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はじめに

 基本動作とは,臥位から歩行に至るまでの一連の姿勢・動作の集合であり,座位・立位,および寝返り・起き上がり・立ち上がり・移乗,そして歩行と車いす動作の8種がある.その役割は,個人が必要とする時に自らの意志と力で,自らの身体を移動することであり,食事・排泄動作とともにADL構造(図1)の中核を構成する.このうち,特に移乗動作は,これを起点として食事と排泄,休息・睡眠を異なる場所で行うことを可能とし,人間としての最低限の欲求を保障している.理学療法対象者の多くは,様々な原因でこの動作が遂行困難となっており,この動作能力の獲得は理学療法の最も重要な責務といえる.

 ここでは,特に臨床場面で苦慮することの多い,歩行自立の困難な重症片麻痺例における移乗動作とその運動療法のコツを述べていく.

参考文献

1)江西一成:重症片麻痺(予後不良)例に対する回復期理学療法の実際(その1),同(その2).細田多穂(監):中枢神経障害理学療法学テキスト,シンプル理学療法学シリーズ,pp97-107,109-119,南江堂,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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