文献詳細
特集 身体障害者スポーツと理学療法の関わり
種目別競技と理学療法
文献概要
はじめに
障がい者が余暇を楽しみつつ,健康でより活動的に人生を充実させる1つの手段にスポーツがある.近年では身体機能の維持や改善を目的としたいわゆるリハビリテーション(以下,リハ)の一手段というより,むしろ競技やレクリエーションといった本来のスポーツが有する意味合いが大きくなってきている.重度の障がい者も,種目数の増加などで積極的に参加できる機会が増えており,その代表的なものにボッチャがある.ボッチャは,主に重度脳性麻痺(以下,CP)者や同程度の重度障害がある身体障がい者を対象としたスポーツで,皮革製のボールを投球して,ジャックボール(目標球)に近づける競技である.パラリンピックの公式種目にもなっており,2008年の北京大会では初めて日本チームが出場資格を得,4名の選手が参加した.現在,日本ボッチャ協会の登録選手数は380余名であり,年々増加してきている.
本稿では,ボッチャ競技について解説するとともに,クラス分けや傷害予防の観点から理学療法との関わりについて報告する.
障がい者が余暇を楽しみつつ,健康でより活動的に人生を充実させる1つの手段にスポーツがある.近年では身体機能の維持や改善を目的としたいわゆるリハビリテーション(以下,リハ)の一手段というより,むしろ競技やレクリエーションといった本来のスポーツが有する意味合いが大きくなってきている.重度の障がい者も,種目数の増加などで積極的に参加できる機会が増えており,その代表的なものにボッチャがある.ボッチャは,主に重度脳性麻痺(以下,CP)者や同程度の重度障害がある身体障がい者を対象としたスポーツで,皮革製のボールを投球して,ジャックボール(目標球)に近づける競技である.パラリンピックの公式種目にもなっており,2008年の北京大会では初めて日本チームが出場資格を得,4名の選手が参加した.現在,日本ボッチャ協会の登録選手数は380余名であり,年々増加してきている.
本稿では,ボッチャ競技について解説するとともに,クラス分けや傷害予防の観点から理学療法との関わりについて報告する.
参考文献
1)CPISRAホームページ,http://wwwCPISRA.org/
2)奥田邦晴:2009障害者スポーツクラス分けマニュアル:ボッチャ,p80,財団法人日本障害者スポーツ協会,2010
3)日本ボッチャ協会ホームページ,http://www.boccia.gr.jp/
4)奥田邦晴:重度障害者の生活支援と理学療法―レクリエーショナルスポーツ・アテネパラリンピックを通して.理学療法学 32:227-232,2005
5)奥田邦晴,他:重度障害者を対象にした障害者のスポーツについての意識調査.J Rehabil Health Sci 4:11-21,2006
6)奥田邦晴:理学療法のとらえかたPART4.奈良 勲,他(編):推進できるか重度障害者の生活支援―スポーツ活動を通じて,pp112-125,文光堂,2007
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