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特集 身体障害者スポーツと理学療法の関わり 種目別競技と理学療法
6.ボッチャ競技における理学療法の関わり
著者: 奥田邦晴1
所属機関: 1大阪府立大学総合リハビリテーション学部
ページ範囲:P.881 - P.886
文献購入ページに移動障がい者が余暇を楽しみつつ,健康でより活動的に人生を充実させる1つの手段にスポーツがある.近年では身体機能の維持や改善を目的としたいわゆるリハビリテーション(以下,リハ)の一手段というより,むしろ競技やレクリエーションといった本来のスポーツが有する意味合いが大きくなってきている.重度の障がい者も,種目数の増加などで積極的に参加できる機会が増えており,その代表的なものにボッチャがある.ボッチャは,主に重度脳性麻痺(以下,CP)者や同程度の重度障害がある身体障がい者を対象としたスポーツで,皮革製のボールを投球して,ジャックボール(目標球)に近づける競技である.パラリンピックの公式種目にもなっており,2008年の北京大会では初めて日本チームが出場資格を得,4名の選手が参加した.現在,日本ボッチャ協会の登録選手数は380余名であり,年々増加してきている.
本稿では,ボッチャ競技について解説するとともに,クラス分けや傷害予防の観点から理学療法との関わりについて報告する.
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