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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル44巻11号

2010年11月発行

文献概要

報告

通所介護事業所における運動機能向上に係るサービスの現状

著者: 内藤貞子1 太田進2 上村晃寛3 後藤健一4 清水和彦5

所属機関: 1医療法人尽誠会老人保健施設尽誠苑 2名古屋大学医学部保健学科理学療法学専攻 3豊橋市民病院リハビリテーションセンター 4医療法人明陽会第二成田記念病院 5豊橋創造大学リハビリテーション学部理学療法学科

ページ範囲:P.1019 - P.1025

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要旨:〔目的〕居宅系サービスのなかで最も利用者数の多い通所介護事業所(以下,通所介護)は,維持期リハビリテーション(以下,リハビリ)の中心的な役割を果たす施設と言える.筆者らは,通所介護のリハビリサービスの現状や問題点などを把握するため,調査を実施した.〔方法〕豊橋市内全通所介護事業所(64施設)に対し,2007年5~7月にアンケート調査を実施した.〔結果〕55施設から回答があり,具体的な運動機能の評価方法や各自にあった運動方法などに対して,問題点およびニーズが抽出された.問題解決のためには運動プログラムやマニュアル,ガイドラインの作成など,理学療法士による具体的働きかけが必要であること,また,通所介護の現場は,理学療法士が維持期リハビリの質向上に貢献できる分野であることが示唆された.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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