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編集後記
著者: 永冨史子
所属機関:
ページ範囲:P.176 - P.176
文献購入ページに移動 一年の計どころか,日常がばたばたと過ぎ去って,気がつけば,もう2月です.今月の特集は,理学療法士にとって昔も今もどっしりと難しい課題である「脳卒中のゴール設定」です.壮大なテーマに,医師の立場と理学療法士の立場で,冷静にかつ熱く,その考え方と想いをご執筆いただきました.
脳卒中患者が到達するゴールは,診断・治療技術の進歩により変化し,今も進化しています.岩永論文では,脳卒中専門医が「いま」行っている治療戦略と考え方を,画像とともに解説いただき,一般市民の啓発や再発予防など,脳卒中患者のゴールを長期的に変えようとの意図に基づいた視点も紹介いただきました.伊勢論文では膨大なデータに基づくシェーマでゴール設定の要因を段階的に解説いただき,そのうえでリハの視点として「患者個人の症状を多面的に捉え,治療者として援助してゆく」ことをお示しいただきました.内山論文・石倉論文では,理学療法士はプロとして,いかなる病期の対象者にも,情報収集し病態を解釈して,解決すべき(解決しうる)問題を整理し,「理学療法士が行えることは何か」を考察することが不可欠,と論じていただきました.丹羽論文は,誰もが悩む臨床実習指導について,ICFに基づく臨床思考モデルの利用,根拠に乏しい主観的ゴールを実習生自身の気づきにより修正する工夫例を紹介いただきました.
脳卒中患者が到達するゴールは,診断・治療技術の進歩により変化し,今も進化しています.岩永論文では,脳卒中専門医が「いま」行っている治療戦略と考え方を,画像とともに解説いただき,一般市民の啓発や再発予防など,脳卒中患者のゴールを長期的に変えようとの意図に基づいた視点も紹介いただきました.伊勢論文では膨大なデータに基づくシェーマでゴール設定の要因を段階的に解説いただき,そのうえでリハの視点として「患者個人の症状を多面的に捉え,治療者として援助してゆく」ことをお示しいただきました.内山論文・石倉論文では,理学療法士はプロとして,いかなる病期の対象者にも,情報収集し病態を解釈して,解決すべき(解決しうる)問題を整理し,「理学療法士が行えることは何か」を考察することが不可欠,と論じていただきました.丹羽論文は,誰もが悩む臨床実習指導について,ICFに基づく臨床思考モデルの利用,根拠に乏しい主観的ゴールを実習生自身の気づきにより修正する工夫例を紹介いただきました.
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