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特集 病期別理学療法モデル
病期からみた理学療法の展開
著者: 松永篤彦1
所属機関: 1北里大学医療衛生学部
ページ範囲:P.181 - P.188
文献購入ページに移動「病期」の定義
「病期」とは,疾患がたどる経過をある特徴によって区分した時期を意味する.もう少し具体的にいうと,対象とする疾患の症状が時間の経過のなかで大きく変化するという特徴をもつ場合に,症状の経過から疾患をうまく区分することができる.例えば,症状が増悪している状態を増悪期あるいは急性期,回復している状態を回復期,そして,回復後の症状が維持され安定している状態を維持期もしくは安定期と区分する場合がある.このように疾患を病期で区分する意義は,対象とする患者の現状を端的に示すと同時に,対象とする患者が同じ疾患を有する患者がたどる経過のどの時期に在るのかを識別することにある.
「病期」とは,疾患がたどる経過をある特徴によって区分した時期を意味する.もう少し具体的にいうと,対象とする疾患の症状が時間の経過のなかで大きく変化するという特徴をもつ場合に,症状の経過から疾患をうまく区分することができる.例えば,症状が増悪している状態を増悪期あるいは急性期,回復している状態を回復期,そして,回復後の症状が維持され安定している状態を維持期もしくは安定期と区分する場合がある.このように疾患を病期で区分する意義は,対象とする患者の現状を端的に示すと同時に,対象とする患者が同じ疾患を有する患者がたどる経過のどの時期に在るのかを識別することにある.
参考文献
1)高倉保幸:悪性新生物による障害と理学療法.居村茂幸(編):内部障害系理学療法学,pp133-140,医歯薬出版,2006
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6)ExTraMATCH collaborative:Exercise training meta-analysis of trials in patients with chronic heart failure(ExTraMATCH). BMJ 328:189, 2004
7)O'Connor CM, et al;HF-ACTION Investigators:Efficacy and safety of exercise training in patients with chronic heart failure:HF-ACTION randomized controlled trial. JAMA 301:1439-1450, 2009
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