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1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?
起座呼吸
著者: 解良武士1
所属機関: 1日本医療科学大学保健医療学部リハビリテーション学科
ページ範囲:P.313 - P.313
文献購入ページに移動肺内血液量,肺気量,気道抵抗などは,臥位と立位のような姿勢の違いによって影響を受ける.立位では静水圧の影響により下肢にかなりの血液が移動する.しかし臥位になると,下肢に貯留されている血液が静水圧の影響下から解放されて頭側へ移動するため,肺内血液量は増加する.その変化量は大きく,立位から臥位になると肺内血液量は30%以上も増加する.これは肺胞や気管のスペースも変化させる量で,全肺気量(TLC)は臥位になると約10%も減少する.量の多少はあれ,座位から臥位に変化しても同様である.このような肺内血液量の変化は,左心不全の症状に大きな影響を及ぼす場合がある.
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