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特集 呼吸機能障害とチーム医療
地域連携の中での呼吸ケアチーム医療と理学療法士の役割
著者: 長谷川信1 田中真理子2 堀江健夫3 土橋邦生4 白倉賢二1
所属機関: 1群馬大学医学部附属病院リハビリテーション部 2前橋赤十字病院リハビリテーション科 3前橋赤十字病院呼吸器内科 4群馬大学医学部保健学科
ページ範囲:P.475 - P.481
文献購入ページに移動近年,日本における医療の場は,診療報酬改定に伴い,病院を中心とした入院による医療から在宅医療へと次第に変遷しつつある.また,包括的診療報酬制度(diagnosis procedure combination:DPC)の導入により,入院患者は入院期間の短縮を迫られ,早期退院,転院を余儀なくされる情勢となった.リハビリテーションにおいても,疾病の時期(急性期・回復期・維持期)によって最適な医療提供が行えるよう医療機関の機能分化が求められている.すでに脳血管障害や大腿骨頸部骨折に関しては,多施設で作成した地域連携パスの導入・運用による診療報酬が認められている.これは,日本において医療機関の連携が重要視されている結果である.
筆者らは,呼吸機能障害を有する方が在宅で安心な生活が過ごせるように,2005年より地域プロジェクトチームを結成し,地域包括的呼吸リハビリテーションの提供を模索してきた.その最初のプロジェクトとして,慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)急性増悪後の呼吸リハビリテーション地域連携クリニカルパスを作成・運用した.本稿ではこのチーム医療展開の経緯とチーム医療の中における理学療法士の役割について紹介する.
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