理学療法ジャーナル44巻7号

2010年07月発行

特集 在宅理学療法の実践

―在宅理学療法の実践―2．寝たきり患者の全身管理の知識

著者： 長野雅江¹ 西村眞由美¹

所属機関： ¹健友会帝塚山病院リハビリテーション科

ページ範囲：P.567 - P.572

はじめに

　在宅理学療法において，寝たきり状態にある患者から依頼を受けることは少なくない．こうした患者に対する理学療法は，訪問リハビリテーションのみならず，在宅・施設の環境整備や他職種の連携が整えば介護保険の通所サービスでも提供可能なケースもある．そうした中で，医療従事者である理学療法士が身体機能のみに囚われていては患者の重大な変化を見逃しかねないため，全身管理のスキルが必須である．本稿では，理学療法にも間接的に関与する知識として，寝たきり状態にある患者の全身状態の管理やリスク管理のうえで重要なトピックについて述べる．

参考文献

1）厚生労働省：平成18年　人口動態統計月報年計（概数）の概況

2）海老原覚：肺炎．日本医師会雑誌138巻・特別号（2）高齢者診療マニュアルpp158-160，2009

3）稲田晴生：胃食道逆流症と誤嚥性肺炎．日本医師会雑誌 138：1789-1791，2009

4）石川　朗，他：言語療法士のための呼吸ケアとリハビリテーションpp125-126，中山書店　2010

5）植田耕一郎：誤嚥性肺炎を防止する口腔ケア．日本医師会雑誌 138：1785-1788，2009

6）日本人の新身体計測基準値（JARD 2001）．栄養評価と治療 19（suppl）：2002

7）荒木　厚：やせ・体重減少．日本医師会雑誌・第138巻・特別号（2）高齢者診療マニュアルpp88-90，2009

8）褥創予防・管理ガイドライン：日本褥創学会pp36-38，照林社，2008

9）褥創なおそう会：治りにくい褥創へのアプローチpp8-9，照林社，2001

10）田中マキ子：新しくなった褥創予防・管理ガイドラインの読み方・使い方，Expert Nurse9，42-47，2009

11）石川　朗，他：言語療法士のための呼吸ケアとリハビリテーションpp86-87，中山書店　2010

12）褥創予防・管理ガイドライン：日本褥創学会pp7-10，照林社，2008

13）中橋　毅，他：高齢者ケアマニュアル　脱水，147-152，照林社，2004

14）真鍋　求：高齢者ケアマニュアル　高齢者のスキンケア，80-83，照林社，2004