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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル45巻10号

2011年10月発行

文献概要

特集 認知症と理学療法

認知症高齢者のADLとケア

著者: 諏訪さゆり1 島村敦子1 飯田貴映子1

所属機関: 1千葉大学大学院看護学研究科訪問看護学教育研究分野

ページ範囲:P.837 - P.843

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認知症高齢者に出現するさまざまな認知機能障害

 世界保健機関(WHO)の国際疾病分類において,認知症は「脳疾患による症候群であり,通常は慢性あるいは進行性で,記憶,思考,見当識,理解,計算,学習能力,言語,判断を含む多数の高次皮質機能障害を示す.意識障害はない.認知障害は通常,情動の制御,社会行動あるいは動機づけの低下を伴うが,場合によってはそれらが先行することもある.この症候群はアルツハイマー病,脳血管疾患,そして,一次性あるいは二次性に脳を障害する他の病態で出現する」と定義されている1)

 認知症の原因疾患として様々なものがあるが,非可逆性の認知症の中でも多数の患者が罹患しているのは,アルツハイマー型認知症,脳血管性認知症,レビー小体型認知症である.これらは三大認知症と言われ,認知症の原因疾患によって病態と障害される部位が異なるので,三大認知症では症状とその経過に表1に示した特徴が現れる.

参考文献

1)融 道男,他(監訳):ICD―10精神および行動の障害―臨床記述と診断ガイドライン,新訂版,p57,医学書院,2006
2)日本老年精神医学会(監):アルツハイマー型痴呆の診断・治療マニュアル,pp20-27,ワールドプランニング,2000
3)諏訪さゆり:認知症ケアのエクササイズ―その人のチカラと環境から考える―vol. 2,認知症の人が,ごはんをおいしく食べるには.りんくる 21:18-21,2008
4)諏訪さゆり:認知症ケアのエクササイズ―その人のチカラと環境から考える―vol. 7,認知症の人が無理なくすっきり排泄するには.りんくる 26:26-29,2009
5)諏訪さゆり:認知症ケアのエクササイズ―その人のチカラと環境から考える―vol. 3,認知症の人が,快適な衣服に着替えるには.りんくる 22:26-29,2008
6)諏訪さゆり:ICFの視点を活かしたケアプラン実践ガイド,pp38-49,日総研出版,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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