文献詳細
文献概要
特集 認知症と理学療法 理学療法の実際
2.認知症を伴う大腿骨頸部骨折症例の理学療法
著者: 名古屋譲1 佐藤庄吾1
所属機関: 1楽山会三島病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.851 - P.856
文献購入ページに移動はじめに
認知症の人への支援がうまくいかない場合,ケアする側が認知症という病気の症状をあまり理解していないことが原因であることが多く,治療やケアの難しさは認知症自体を理解することの難しさに起因する1).本稿では認知症者への基本的な対応方法,理学療法実施上のポイントを提示するとともに,大腿骨頸部骨折を合併した場合の具体的な治療法,症例についても述べる.
認知症の人への支援がうまくいかない場合,ケアする側が認知症という病気の症状をあまり理解していないことが原因であることが多く,治療やケアの難しさは認知症自体を理解することの難しさに起因する1).本稿では認知症者への基本的な対応方法,理学療法実施上のポイントを提示するとともに,大腿骨頸部骨折を合併した場合の具体的な治療法,症例についても述べる.
参考文献
1)藤本直規:認知症の中核症状とBPSDについて.認知症ケア事例ジャーナル 3:266-281,2010
2)服部英幸:後期高齢者の心のケア.臨床リハ 15:1147-1153,2006
3)小澤 勲:認知症を生きるということ,pp6-7,岩波書店,2003
4)高橋 正:認知症の精神医学.MB Med Reha 54:8-22,2005
5)田中千恵:グループホームでの認知症高齢者ケア.OTジャーナル 40:115-118,2006
6)繁田雅弘:認知症の行動・心理症状(BPSD)を理解するために.認知症ケア事例ジャーナル 3:371-375,2011
7)日本痴呆ケア学会(編):痴呆ケアの実際Ⅰ 総論,p74,ワールドプランニング,2004
8)水野 裕:実践パーソン・センタード・ケア,ワールドプランニング,2008
9)池田淑子,他:痴呆を合併した大腿骨頸部骨折患者の理学療法.PTジャーナル 32:178-185,1998
10)白石 浩,他:認知症の運動療法.PTジャーナル 35:290-293,2001
11)名古屋 譲,他:認知症を合併した大腿骨頸部骨折患者に対する理学療法.PTジャーナル 41:991-995,2007
12)佐々木幸哉,他:向精神薬の最近の展開と高齢者への応用.老年精医誌 13:255-262,2002
13)長谷川賢一:高次脳機能障害,p38,建帛社,2001
14)川口晴美:理学療法の目標・治療の実際.MB Med Reha 54:41-47,2005
15)Carol Bowlby,竹内孝仁,他(監訳):痴呆性老人のユースフルアクティビティ,三輪書店,1999
16)諏訪さゆり:医療ニーズの高い認知症高齢者を支える介護施設の取り組み.認知症ケア事例ジャーナル 1:261-268,2008
17)林 泰史(編著):大腿骨頸部骨折後のリハビリテーション,真興交易(株)医書出版部,2009
18)Edlund A, et al:Delirium before and after operation for femoral neck fracture. J Am Geriatr Soc 49:1335-1340, 2001
19)Marcantonio ER, et al:Reducing delirium after hip fracture:a randomized trial. J Am Geriatr Soc 49:516-522, 2001
20)荻原洋子,他:転倒による大腿骨頸部骨折の早期理学療法.PTジャーナル 32:165-169,1998
21)日本痴呆ケア学会(編):痴呆ケアの実際Ⅱ各論,p41,ワールドプランニング,2004
22)細田多穂,他(編):理学療法ハンドブック,p605,協同医書出版社,1992
23)石川 齋,他:図解理学療法技術ガイド,p756,文光堂,1997
24)片山直行:高齢者大腿骨頸部骨折の手術療法.臨床リハ 12:303-307,2001
掲載誌情報