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特別寄稿
理学療法士の立場から観たケアに関する哲学的考察①―あなたのケアの根源はどこにありますか
著者: 奈良勲1
所属機関: 1神戸学院大学リハビリテーション学部
ページ範囲:P.857 - P.860
文献購入ページに移動現在,大阪大学大学院文学部研究科臨床哲学専攻の浜渦辰二教授らが中心となり,「北欧のケア実地調査に基づく理論的基礎と哲学的背景の研究」が実施されている.本研究のプロジェクトグループは,臨床哲学,文化人類学,社会福祉学,理学療法学,作業療法学,看護学分野のメンバー10人で構成されている.筆者は本研究プロジェクトのメンバーではないが,本研究会の勉強会に招聘され,標記のテーマで講演した.本論は,その内容を記述したものである.
本論のタイトルを理学療法士の立場からとしているが,理学療法士は医療職,medical professionsの1つであることを十分に認識しながらも,筆者は42年間(臨床10年,教育32年)にわたり理学療法士としての立場をベースにして,対象者のcureとCAREに関与してきたからである.また,哲学的考察としたのは,本研究プロジェクトの意図に沿うような内容になればと願ったことと,筆者自身,これまで理学療法およびリハビリテーション,そしてそれらの背景にあるcureとCAREの本質についても倫理・哲学的に考察してきたことによる.
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