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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル45巻11号

2011年11月発行

文献概要

特集 チーム医療における理学療法士の役割

回復期リハビリテーションのチーム医療と理学療法士

著者: 木野田典保1

所属機関: 1永生病院リハビリテーション部

ページ範囲:P.927 - P.935

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はじめに

 近年,医療に関する情報が広く公開され,患者あるいは家族自身で医療サービスを吟味し選択できるようになった.そのため,選ばれるサービス提供者側も,質が高く安心で安全な医療を追求し始めている.例えば回復期リハビリテーション(以下,リハ)を巡る状況も,2000年の診療報酬制度の改定で回復期リハ病棟が導入されて以来,目まぐるしく変化してきた.質の向上を目的に全国で導入されつつあるいわゆる365日体制も,回復期におけるリハのあり方を大きく変えようとしている.しかしその一方で,提供するサービスの高度化と複雑化に伴う業務の増大により医療現場の許容量をすでに超えてしまっているとの指摘もある1).こうした状況の中で医療のあり方を見直そうとする取り組みのひとつとして「チーム医療」に注目が集まっており,様々な領域で実践がされつつある.本稿では永生病院でのチーム医療の実例を紹介するとともに,これからの回復期におけるチーム医療のあり方について整理し,その中での理学療法士の役割を考える.

参考文献

1)栗原正紀:これからの地域医療と回復期リハビリテーション病棟の存在意義―その重要な位置づけを発信.全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会機関誌 10:18-21,2011
2)蒲生智哉:「医療の質」と「チーム医療」の関係性の一考察―クリニカルパス活用による一貫のある医療の実現.立命館経営学 47:163-183,2008
3)チーム医療ワーキンググループ:チーム医療のための基本的な考え方と実践的事例集.厚生労働省資料,2011
4)木野田典保:脳卒中回復期リハビリテーション―PTの関与の重要性・ポイント.Med Reha 112:51-56,2009
5)木野田典保:脳卒中片麻痺例にみられるボディイメージに関する質的研究.理学療法科学 23:97-104,2008
6)小山哲夫:脳卒中患者の機能予後予測と地域連携パス.Jpn J Rehabil Med 46:108-117,2009
7)Koyama T, et al:Relationships between independence level of single motor-FIM items and FIM-motor scores in patients with hemiplegia after stroke:an ordinal logistic modeling study. J Rehabil Med 38:280-286, 2006
8)パトリシア・ベナー,井部俊子(監訳):ベナー看護論 新訳版,初心から達人へ,医学書院,2005
9)大田仁史:団塊と介護「介護受難の時代」にどう備えるか?,pp3-22,講談社,2011
10)木野田典保:生活リハビリ「ながらリハビリのすすめ~介助・介護しながら行うリハビリ~」,医療介護福祉士認定講座テキスト,pp292-297,厚生科学研究所,2010
11)野中 猛:図説ケアチーム,pp24-25,中央法規,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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