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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル45巻3号

2011年03月発行

文献概要

特集 脳卒中片麻痺患者の装具と運動療法

TAPSによる脳卒中片麻痺の装具療法とその効果

著者: 横田元実1 金田嘉清1 才藤栄一2

所属機関: 1藤田保健衛生大学医療科学部リハビリテーション学科 2藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学Ⅰ講座

ページ範囲:P.225 - P.231

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はじめに

 脳卒中片麻痺をはじめとする麻痺性疾患における下肢装具の目的は,下肢装具を用いて運動の自由度を残存機能でコントロール可能な程度に調整し,運動を単純化することにある1)

 ヒトの下肢は一側7自由度(股関節3+膝関節1+足部3)あり,この大きな自由度を優れた神経系が制御することによって随意性の高い,効率のよい運動が可能となっている.しかし,随意性が低くなった麻痺肢では,高い自由度のコントロールが困難となり,動作不安定や運動困難という問題を呈する.そこで,装具を用いて麻痺肢の自由度を制約し運動を単純化することで,効率やレパートリーの多様性をある程度犠牲にしても安全で再現性の高い運動を可能にする必要がある2)

参考文献

1)水野元実,他:調整機能付き後方平板支柱型短下肢装具の開発―その概念と基本性能の検討.日本義肢装具学会誌 21:256-257,2005
2)才藤栄一,他:運動学習からみた装具―麻痺疾患の歩行練習において.総合リハ 38:545-550,2010
3)横田元実,他:基本動作のコツ 歩行補助具選択のコツ①.PTジャーナル 44:496-498,2010
4)Perry J(著),武田 功(訳):ペリー歩行分析―正常歩行と異常歩行,pp17-21,医歯薬出版,2007
5)森中義広,他:脳卒中片麻痺維持期におけるプラスチック短下肢装具活用のポイント.理学療法 22:773-787,2005
6)森中義広,他:脳卒中片麻痺の病態とC. C. AD継手付き下肢装具療法.日本義肢装具学会誌 23:131-141,2007
7)Major RE, et al:A new structural concept in moulded fixed ankle foot orthoses and comparison of the bending stiffness of four constructions. Prostheti Orthot Int 28:44-48, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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