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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル45巻4号

2011年04月発行

文献概要

1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?

ミラーセラピー

著者: 山田佳代子1 園田茂1

所属機関: 1藤田保健衛生大学七栗サナトリウムリハビリテーション部

ページ範囲:P.329 - P.329

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●概要

 ミラーセラピー(mirror therapy)とは,鏡を使用して運動の視覚フィードバックを与える治療法である.ほぼ矢状面で両肢間に鏡を設置し,鏡に映された一側肢が鏡に隠れた反対側肢の位置と重なるようにする(図).切断や麻痺などの患側肢の遠位部に健側肢の映った鏡像がつながって見えることで,患側肢が健常な実像であるかのように感じさせながら運動を行う.1995年にRamachandran1)が上肢切断者の幻肢痛の軽減に有効であると初めて報告した.その後,脳卒中患者の麻痺改善や下肢幻肢痛,複合性局所性疼痛症候群,腕神経叢引き抜き損傷患者の疼痛軽減効果などが報告されている2)

参考文献

1)Ramachandran VS, et al:Touching the phantom limb. Nature 377:489-490, 1995
2)Ramachandran VS, et al:The use of visual feedback, in particular mirror visual feedback, in restoring brain function. Brain 132:1693-1710, 2009
3)Melzack R:Phantom limbs and the concept of a neuromatrix. Trends Neurosci 13:88-92, 1990
4)平野佳代子,他:脳卒中患者の麻痺側足関節背屈に対するミラーセラピーの効果.総合リハ 36:683-688,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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