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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル45巻5号

2011年05月発行

文献概要

1ページ講座 義肢装具

SHB(継手なしプラスチックAFO)

著者: 島津尚子1

所属機関: 1横浜市立大学附属病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.442 - P.442

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●SHBの特徴と適応

 継手なしプラスチックAFOの中でも多く使用されているshort hone brace(SHB)の形状は後面支柱タイプで,足関節の機能はトリミングラインや材料の硬度によりプラスチックのたわみを利用し調整する.これにより底背屈の動きをもたない固定から制動,補助までと幅広い機能をもつとされるが1),運動軸は生理的な足関節の軸と一致しないため歩容に影響を与える(図a).足底は趾先までのものとMTP関節までのものがある.槌趾では趾先まで支持が必要であるが,そうでない場合はMTP関節でカットすることで靴の装着が容易となり,歩行中に足趾の動きを妨げないため歩容が改善することがある.

 適応は弛緩性麻痺からプラスチックで矯正が可能な中等度の痙性尖足で,足関節底屈方向だけでなく背屈方向の制動が必要な状態である.また,傷を作ることもあるため感覚障害がある場合は注意が必要である.

参考文献

1)渡邉英夫:脳卒中の下肢装具―病態に対応した装具の選択法,p160,p171,医学書院,2007
2)加倉井周一(編):装具学,第2版,pp57-69,医歯薬出版,1995
3)島津尚子:プラスチックAFOの開発変遷.PTジャーナル 42:695-703,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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