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特集 神経生理学的アプローチの転換
脳卒中に対する理学療法の現状と今後の取り組み
著者: 渡邉要一1
所属機関: 1医療法人社団永生会法人本部リハビリ統括管理部
ページ範囲:P.567 - P.573
文献購入ページに移動2000年,介護保険がスタートし,回復期リハビリテーション(以下,リハ)病棟が新設された.制度上別物であるが,それ以降,本邦のリハに関しては治療時期(急性期―亜急性期<回復期>―慢性期<維持期,生活期>)に応じた機能分化が進み,それは脳血管疾患に関しては一層顕著である.2008年,医療制度改革として医療費適正計画では平均在院日数の短縮に向けて,①医療機能の分化・連携,②在宅医療の充実が明確に掲げられた.その特徴的取り組みとして地域連携クリティカルパスの作成と運用が圏域ごとに進められている.また脳血管疾患のリハにおいては医療機関で完結することは非常に少なく,介護保険関連機関との連携が不可欠であることは周知のことである.
現在,永生会は医療施設と介護施設の複合事業体であり,患者・利用者に望ましいリハ・サービスを提供するためには法人機能の適切な連携と運用が重要な課題となっている.本稿ではこれらを踏まえて,これまでの当会,リハ部門の変遷と活動を紹介し,リハ部門の中の理学療法士(以下,PT)として脳卒中に対する今後の方針,目指すものについて述べる.
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