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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル45巻7号

2011年07月発行

文献概要

特集 神経生理学的アプローチの転換

脳卒中に対する理学療法の現状と今後の取り組み

著者: 渡邉要一1

所属機関: 1医療法人社団永生会法人本部リハビリ統括管理部

ページ範囲:P.567 - P.573

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はじめに

 2000年,介護保険がスタートし,回復期リハビリテーション(以下,リハ)病棟が新設された.制度上別物であるが,それ以降,本邦のリハに関しては治療時期(急性期―亜急性期<回復期>―慢性期<維持期,生活期>)に応じた機能分化が進み,それは脳血管疾患に関しては一層顕著である.2008年,医療制度改革として医療費適正計画では平均在院日数の短縮に向けて,①医療機能の分化・連携,②在宅医療の充実が明確に掲げられた.その特徴的取り組みとして地域連携クリティカルパスの作成と運用が圏域ごとに進められている.また脳血管疾患のリハにおいては医療機関で完結することは非常に少なく,介護保険関連機関との連携が不可欠であることは周知のことである.

 現在,永生会は医療施設と介護施設の複合事業体であり,患者・利用者に望ましいリハ・サービスを提供するためには法人機能の適切な連携と運用が重要な課題となっている.本稿ではこれらを踏まえて,これまでの当会,リハ部門の変遷と活動を紹介し,リハ部門の中の理学療法士(以下,PT)として脳卒中に対する今後の方針,目指すものについて述べる.

参考文献

1)脳卒中合同ガイドライン委員会:脳卒中治療合同ガイドライン2009,協和企画,2009
2)千野直一:リハビリテーション医学教育・研究の歴史―Dr. Frank Krusenからのメッセージ.Jpn J Rehabil Med 47:768-773,2010
3)日本リハビリテーション病院・施設協会ウェブサイト:地域リハの定義.(http://www.rehakyoh.jp/data01.php(閲覧日2011年4月1日))
4)澤村誠志:実践 地域リハビリテーション私論―ユニバーサル社会への道標,三輪書店,2005
5)村岡慶裕:随意筋電制御電気刺激装置IVES=Integrated volitional control electrical stimulator(脳波・筋電図の臨床).臨床脳波 51:170-175,2009
6)出江伸一:経頭蓋磁気刺激による治療.千野直一(編):現代リハビリテーション医学,pp270-272,金原出版,2010
7)出江伸一:片麻痺に対する非侵襲的脳刺激の有用性と限界.脳神経外科ジャーナル 17:519-525,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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