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編集後記 フリーアクセス
著者: 高橋哲也
所属機関:
ページ範囲:P.724 - P.724
文献購入ページに移動地元の人は「釜石港は水深63mにある全長2kmの湾口防波堤が津波の被害を低く抑えてくれた.防波堤がなかったらもっとひどかった.」と話していて,あらためて防波堤の重要性を感じましたが,結局,港近くの市街地を中心に市全域で1,300人以上の死者・行方不明者が出てしまい,総工費1,200億円かけてハードをいくら整備しても限界があることは明白でした.釜石市唐丹小学校では,地元の長老が,校庭に避難していた小学生に「今すぐ高台に逃げるように」と指示したおかげで,校舎全体が津波に飲み込まれたにもかかわらず,死者・不明者が出なかったとのことでした.この話を聞き,あらためて「地震が来たら高台に避難」というソフト面の予防対策(避難教育)が必要であると思いました.
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